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【フォロー&リポストで無料】展開傾斜型競馬予想 part.5「マイルチャンピオンシップ 全頭評価」

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太融寺智代
2024/11/13 21:13

出走馬の指数に対し、展開に応じてより力を発揮できる馬を探していく競馬予想。従来の「展開予想」をより論理的に解説するような記事を目指していきます。

今回はマイルCSの展望および予想記事となります。皆様の予想に少しでも役立てて頂ければ幸いです。
今回は先んじて無料稿に各馬の見解を記載しておきます。展望・深堀り(今回から展開的に向く馬と表記)は木曜夜、予想印は枠順発表日の夜、買い目は土曜夜に追記する予定です。

各馬見解

はじめに、登録段階の各馬の評価一覧を掲載しておきます。出走予定馬に関しては短評を記載していますので是非ご覧ください。
※チャリン(Charyn)のキャリアハイはレーティングトップのジャック・ル・マロワ賞を基準としています。
【各項目の補足】
指数:走破時計評価。出した時期、成長曲線の予測値も加味
追走:ペース経験値のレベル
末脚:末脚の破壊力
キャリアハイ:最高指数時のレース、および着順
【S評価】

チャリン(Charyn)

現役最強マイラー。今年に入ってから7戦5勝(うち2着2回)と抜群の好成績を残し、引退レースに日本のマイルCSを選んできました。前走のクイーンエリザベス2世Sでは、自身の前後半が52.83-53.15と表記上はイーブンペースではありましたが、テンの1Fが15.59な点を加味すれば内容自体は猛烈なハイペース。アスコット競馬場芝1600m直線コースはラスト1Fまで上り坂が続くコース形態で、自身のラスト3Fは12.85-13.63-13.86と減速ラップを刻みかなり時計が掛かっています。ラスト1F13.86はメンバー中でも抜けた最速タイムで、この区間で2着ファクトゥールシュヴァル(Facteur Chevalを引き離した持続力や追走力は非常に高く評価できる点。ファクトゥールシュヴァルはドバイターフでナミュール、ドウデュース、ダノンベルーガ、マテンロウスカイを下しており、仮にナミュールのドバイターフ2着が昨年のマイルCSと同程度のパフォーマンスであるとするならば、その勝ち馬に2馬身程度差を付けて勝ったチャリンは相当の能力を有しているのが分かると思います。
前々走のムーラン・ド・ロンシャン賞は大逃げを打った馬を捕まえきれませんでしたが、自身のラスト3F個別ラップは11.74-10.84-11.77(34.37)とダントツの上がりタイムを披露。翌週の凱旋門賞前哨戦デーと馬場差は同程度でしたが、最速区間の10.84は下り坂スタートの芝1000m戦でしかこれより速いタイムを計時しておらず、トップスピードは非常に高いものを有していると思います。年明け2戦目のBet365マイルでの最速区間は11.18で、他馬より0.47秒も速いタイムを計時。恐らくトラッキングデータが不正確ではありますが、2024クイーンアンSでは最速区間が推定値で10.5~10.6を叩き出しています。特筆すべきはその加速力で、ムーラン・ド・ロンシャン賞ではL3~L2区間で0.9秒、Bet365マイルに至ってはL4~L3区間で1.36秒もの加速を繰り出しており、瞬間的にトップスピードに乗せる力は日本馬では太刀打ちできない領域にあると思います。
日本の馬場への対応は未知数であるものの、ムーラン・ド・ロンシャン賞のトップスピードや加速力を見るに、本競馬に対応できる下地は十分どころか、状態さえマトモなら圧勝まであると見ています。同父Dark Angel産駒には高松宮記念を勝ったマッドクールが居り、そのマッドクールが芝1200m戦で1分6秒台の走破、かつ道悪でG1勝利を果たしている点からも、血統的に日本の馬場を苦にする可能性は少ないと推測。減速幅が大きい点も、明らかに急激にトップスピードに乗せている訳ですし、緩やかにスパートを掛ければ一気に脚を使いすぎるという事は無いと思います。追走力、持続力、加速力、トップスピードが非常に高い水準にあり、流石は欧州のトップマイラーだなというのは否めません。ムーラン・ド・ロンシャン賞ではBCマイル3着のノータブルスピーチ(Notable Speech)を1.46秒千切っている訳ですし。予想印を上げる前ですが、迷わず本命を打とうと思います。
【A評価】
ナミュール
相手が悪くG1は1勝に留めていますが、本人はマルチG1級の能力は有しています。セリフォスに5戦連続で先着しているソウルラッシュに3戦連続で先着している訳ですからね。高いトップスピードと持続性能が持ち味の馬ですが、中盤が緩まない純マイルのラップを自力で差すレースを非常に得意としています。中盤に緩むラップは苦手としていますが、あくまで相対的な話であり、絶対能力で差してくる力もあります。掛かりやすい気性と定期的に大きいポカをやらかす点が玉にキズですが、自力は最上位。マイルの最上級戦の経験値も十分ですし、豪快に差して連覇するなんてビジョンも浮かびやすいです。ドスローだと物理的に届かない可能性も。
ブレイディヴェーグ
所謂「天才肌」の馬で、キャリア6戦で重賞2勝を含むパーフェクトな成績。前走府中牝馬Sは11か月の休み明けで57キロの酷量かと思われましたが、何てことも無く完勝。1年近く休んだ初戦で成長している姿を見せ付ける器は正にチャンピオンホース級。ここも素質だけで普通に走ってきそう。上がり3Fタイムばかりに着目されがちな馬ですが、自身の後半1000mを56秒台前半でガンガン斬れるロングスプリンターでもあります。シュネルマイスターと非常に似たタイプの馬であり、追走経験が皆無な点を加味すれば、ルメール騎手は恐らく同じようなレースをしてくるのではないでしょうか。1600m戦は1800m戦より200m辺りの平均ラップタイムが0.11秒ほど速く、同程度の追走負荷であったとしても、1000mで0.55秒程度は速く走る計算です。スローペースになりそうなので正攻法の競馬もしてきそうではありますが、流れるリスクも加味すれば後方からの競馬になると思います。その点がどうか。
ソウルラッシュ
4歳からマイルの上級戦で活躍を続け、6歳になっても未だ衰えは見られません。前走も斤量差を加味すれば勝ちに等しい内容。抜群に速い上がりは使えませんが、高い追走余力を有しての力押しが相当に強いです。ナミュールには3戦連続で先着を許していますが、その差自体は僅かなもので、決め打ちに屈したマイルCS、位置取りが悪かった香港マイル、上がり勝負になった安田記念、と着差以上には悲観する必要は無いと思います。ナミュールよりは位置取りの優位は取れる馬ですし、遅いペースになりそうな分、その有利を活かし切って悲願達成なんて事も。ドスローまで行くと流石に押し切れないのは明確な弱点。
【B評価】
セリフォス
2歳時からトップマイラーとしての才覚を見せており、3歳時のマイルCSはその成長曲線上にある内容。指数上では5歳になってもキャリアハイを更新してはいるものの、安田記念の2着時とそこまで差がある数字ではありません。2022マイルCSはスローペースだった点を加味すると、個人的には3歳時からあまり強くなっていない可能性を考えています。中盤が緩むラップ構成には強いですし、速い上がりこそ使えますが、ナミュールやソウルラッシュとの勝負付けは済んだようにも思います。上位入線こそする可能性は高いですが、ここから更にパフォーマンスを上げてくるかというと…。
ウインマーベル
1400m戦で厳しいペースを追走してきたこともあり、メンバー中でも追走力は抜けてトップかと思います。1200mではややスピード不足でしたが、マイルに延長する今回はスピードレンジ的にも優位に立てる状況なのはプラス。とはいえトップスピードは速くなく、かといって逃げる訳でも無いため、自身が得意とする消耗戦で最後まで持続力を発揮するレースは再現できない可能性が高いです。1400mでは安定して位置を取れてはいますから、立ち回りの巧さを活かしてどこまで着順を上げられるか、という点では注目しています。やはり香港スプリントとか行って欲しいんですが、今年は行かないかと。
ジュンブロッサム
3歳時からマイルでは大きく崩れる事も無く、末脚も安定して速いです。富士Sの指数自体もキャリアハイを更新しており、充実度で言えば上位陣にも引けを取りません。中盤からガツンと緩むようなレースに強く、スローペースの上がり勝負には一定の自信アリ。昨年からは道悪を除き全レースで上がり3F33.1以下を計時しているように、そもそも中盤が締まったり追走負荷の高いレースの経験がありませんので、自力差しが求められるような純粋な力比べには対応できないでしょう。展開待ちです。
フィアスプライド
速いペースのヴィクトリアマイルで先行し2着になったかと思えば、ドスローの2023府中牝馬Sで後方から爆発的な末脚を繰り出すこともできる馬で、ディープインパクト産駒らしくスピードの持続力はかなり長けている印象です。安田記念7着もVMと指数は同程度なため、純粋な力関係としてはトップ層には劣ります。とはいえ、末脚の爆発力はメンバー屈指のモノを持っているため、指数が求められないスローペースとなった際は抜け出して押し切るなんて芸当も不可能ではないでしょう。
マテンロウスカイ
勝った中山記念、大敗しましたが2023ケフェウスSではドギツいペースで先行しており、大逃げなんて打とうものなら普通に残せそう。1600mではスピードが不足しているのか、勝つにも負けるにも僅かな着差。最近はゲートが安定しませんから、このレースでも逃げるという事は無いと思いますが、横山典弘騎手らしく一発には警戒したい所。中山記念の指数自体も高いため、道悪などで絶対的なスピードが求められない際は評価を上げたいと思います。
【C評価】
エルトンバローズ
負担斤量が重かった近2走を考慮して一段階評価を上げようと思いましたが、昨年のマイルCSから指数を上げられていない点でこの評価です。1600mだとシンプルにスピードが不足しており、1800mカテゴリでの好走が目立ちますが、この馬は加速度的に強くなる馬だと思っており、ペースがより厳しい条件でこそ更にパフォーマンスを上げてくると推察しています。仮にもレーベンスティール、ソングライン、シュネルマイスター相手に勝ち切っている訳なので、軽視し過ぎるのも禁物かと。スローペースの上がり勝負は不向きでしょう。
オオバンブルマイ
スプリント転向後も差の無いレースはできていますが、追走スピードが不足している分1600mに延長する点ではプラス。加速力も高いため、直線の短いコースで一気に脚を使う競馬は向いており、マイルCSも悪くない条件ではあります。とはいっても、ただでさえ着差の開きづらいスプリント戦で決定的な着差を付けられている訳ですから、単に追込一辺倒ではどうしようも無い現状。中盤から動くようなレースで我慢して内を掬うような競馬ができれば面白いです。相手関係的に自力差しはしないと思います。
ニホンピロキーフ
ソウルラッシュやセリフォスのキャリアハイとなっているように、2024マイラーズCの3着は相当に高く評価できる内容ではあるのですが、今思えば相手に引き上げられた指数だったのかもしれません。その後のレースでは、着差は僅かなものの勝ち切れないでいますから、まだ自力勝負ができるほど力を付けていないのだと思います。トップスピードも足りていない可能性が高いです。道悪で、かつ中盤が締まらないペースとなれば流れ込む競馬ができるかもしれません。スローの上がり勝負なんてもっての他でしょう。
タイムトゥヘヴン
必ずといって良いほど毎回爆発的な末脚を披露するのですが、ハンデに恵まれた2022ダービー卿CT以降は勝ち切れていない状況。加速力が高いタイプなので、直線の短いコース自体はプラスではあるものの、前の馬の減速であったりの外的要因が絡まないと好走までは難しいと思います。こちらも中盤が締まるペース、なんなら先行馬がかなり苦しいようなペースとなってようやく差し込めるのではないかなと。これまでの差しは自力感に乏しいですし、現状は展開+他馬のパフォーマンスダウン待ち。
アルナシーム
トップスピードは速くなく、かといって追走力も高いとは言えませんが、上手く流れに乗る競馬が上手で、断続的に流れるペースに対しては一定の強さを誇ります。機動力自体も有しており、気性を無視すれば立ち回り自体はそこまで苦にしないタイプ。久々のG1挑戦となりますが、相手関係手には立ち回りひとつでどうこうなるとは言い難く、どうしても他馬のパフォーマンスダウンを待つ必要があります。それこそ、豪華メンバー相手に好走した2021朝日杯のように、内に拘って競馬をすることができればあるいは。
【評価なし】
バルサムノート
ここ1年近くは1400m以下の競走に絞ってレースを続けており、勝った2023浜松S、2024朱鷺Sはキツいペースを追走しており、指数こそ高くありませんが追走力はある程度の評価ができます。近走で逃げているのがこの馬のみのため、ゲートさえ出れば逃げるとは思います。前走は中盤を緩めた逃げで5着と好走しているため、恐らく本番もハナを取り切った後は中盤を緩めると思いますが、キツいペースで逃げる方が持ち味を発揮できるかと。どちらにせよペースとしてはキツい逃げ。相手関係的にも厳しいかと思います。
コムストックロード
前走も内容的には悪くなく、先行して差の無い6着に残してはいますが、そもそも富士S自体は1秒圏内に14頭も入るレースでもありました。着差以上に負けていると評価して問題無いかと。キャリアハイではありませんでしたが、2024京都牝馬Sの3着は内容的にも立派なモノ。マイルであっても正攻法の競馬より、追走を放棄して直線一気を狙うようなレースの方が向いていると思います。
レイベリング
アルナシーム同様、こちらも久々のG1出走となります。新馬戦や朝日杯を見る限りだと1400mに適性があるとは思いませんが、差の無い競馬自体はできています。前走の勝利は斤量差によるものが大きかったですが、ゲートさえ出れば自力勝負を続けている点はやや好感が持てます。それでも自力勝負で勝つには相手が著しく強化される状況なため、追走力を活かしてどこまで粘りこめるか、という所。
各馬の短評は以上になります。次回以降に展望や深堀りの部分を記載できればと思います。

レース展望

・逃げ想定:バルサムノート(orマテンロウスカイ)
・ペース想定:中盤がわずかに緩むミドルペース
・有利脚質想定:中団前目~中団後方の先行/差し
近走で逃げている馬がバルサムノートぐらいしかおらず、恐らくこの馬が逃げると思います。マテンロウスカイが抜群のスタートを決めた際はそのまま前を取り切る可能性もありますが、あくまでスタートに依存する形だと思いますし、直近のレースでは出たなりの好位置を取っているためその線は薄いです。バルサムノート自身もスタートが安定する訳ではありませんが、余程の出遅れが無い限りは押して先頭を取ると思います。出遅れた際は押し出す格好での逃げになる馬が居ますが、こういう状況ならチャリンが先頭とかになりそう。ムーア騎手は単独走も上手ですし。
バルサムノートは折り合いに不安を抱えている点を考慮すると、終盤までガッツリと締まるようなペースにならないと推察します。前走の富士Sでは自身のラップバランスとして34.2-23.9-34.5という内容で刻んでおり、600m~1000m区間で相応に緩んでいます。この緩む程度はバルサムノートがどれだけ楽に先頭に立てるか、という度合いに比例していると考えられ、スタートダッシュが急ピッチであればある程、中盤がガッツリ緩むような流れになると思います。あくまで減速幅の話であるため、楽に先頭を取った際に緩む分とは別物と考えています。押して先頭を取りそうな分、前者で考えています。600~800m区間で12秒台前半のラップタイムが出てもおかしくありません。
京都競馬場は前半800mが平坦含む上り区間でそこから下り坂となるコース形態。同じペース配分であっても600m~800m区間と800m~1000m区間のラップタイムに差が出ます。残り600mは150m以上最終直線を含まないため、物理的に届かない競馬を避けるため800m~1200m区間である程度動くようなレースになる可能性が高いです。バルサムノートを追い掛けると想定されるのはチャリンを除いて、ウインマーベル、エルトンバローズ、レイベリング、マテンロウスカイ辺り。3F速度もそれなりにありますが、絶対的にトップスピードが高い訳ではないため、早めに逃げ馬にプレッシャーを掛けて持続戦に持ち込むと思われます。流石に完全に捕まえるほど強度を上げるとは思いませんが、ややペースが上がる程度の認識ではあります。緩む区間はあれど距離自体はそこまでかと。
人間もそうですが、競走馬も急加速や急減速が得意ではありません。加減速の幅が激しいラップとなれば必要以上に余力を消耗します。例えば、バルサムノートが12.5-10.5-11.5-12.2の前半4F46.7で走破したとします。これに6馬身程度後方から追走したとして、それを維持するような追走をするのであれば、差が出る区間ではバルサムノートより1秒遅いラップで走破している事になり、結果的にバルサムノートより緩やかに減速できている事になります。競馬のスタートダッシュは横一線で静止状態からのため、最初の1Fで大きく差が出るという事はありません。逃げ馬が意識的にスパートしている間は比較的楽ができている、という状況な訳です。逆に逃げ馬に近いほど、加減速の影響度は高いです。
中盤に緩むラップと想定している以上、先行馬はこの影響を受けやすいため一定の不利がありますが、減速幅自体はバルサムノートのスタートダッシュの程度に依存します。減速幅が大きければ負荷も高いため、その分楽ができた差し馬に展開が向くと思いますが、逆にスタートダッシュを決めて楽に先頭を取った際は比較的緩やかに減速が入るため、その分前に行く馬に展開が向くという公算。追込馬はそもそもペースが流れないと届かないです。もしくは減速幅が非常に大きいようなレースとなれば届くかもしれません。2番手以内の馬はどれだけ緩やかに減速できるか、もしくは緩む区間が距離として3F以上あるようなペースとなれば後続を封じられるかと。位置取りは丁度良い塩梅が理想。
レース展望としては以上になります。以下では展開的に向く馬を考察していこうと思います。有料稿になりますが、是非ご覧頂ければと思います。

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太融寺智代
ラップ分析と指数比較による論理的な展開予想を目指していきます。予想はnoteにて、展望や個別分析はbookersにて随時公開中です。
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