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Mahmoudの競馬エッセイ vol.003 「距離適性その2」

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Mahmoud
2023/2/8 20:42
前回に引き続き距離適性について書いてみたいと思います。その前回では200mの平均ラップという観点でお話ししましたが、端的に言えば速いラップタイムで走り続けるのが得意な馬が短距離型、遅いラップタイムで走り続けるのが得意な馬が長距離型、その中間が中距離型ということです。実際のレースぶりで判断していくことが多いのですが、血統から距離適性を考える、というのも古くから使われてきた手法です。血統に関して、いくらでも細かい話ができますが今回はごくシンプルな観点から話を進めたいと思います。まずはちょっとしたデータを作ってみたので見てもらいましょう。栗東坂路での800mのラップタイムが53秒以内のケースを抽出し、50.0以内、50.050.951.051.952.052.9となる4つのグループ毎の総数と50.0以内および51.0以内の占有率を種牡馬別にまとめてみました。放馬によってマークされたケースは49秒以内に関しては全て除いたつもりです。そして50.0以内の占有率が高い順にソートしてみました。総数の多い上位50頭分となります。
ヨハネスブルグ、Speightstownが群を抜いて速いですね。ヨハネスブルグ産駒に関してはほとんどがネロさんのお陰。50秒切りを計41回マークしているようです。もう圧倒的な数字ですね。Speightstown産駒ならモズスーパーフレアとマテラスカイ。モズスーパーフレアの50秒切りは計10回で2位タイ。そして日本競馬における名スプリンターといえば必ず名が挙がるサクラバクシンオー、ロードカナロアが上位にいます。栗東坂路800m50秒切りというのはスプリンターとしての象徴の一つでもあります。ちなみに現在も栗東坂路レコードのままだと思われる48.0を叩き出したジョイフルハートはサクラバクシンオー産駒ですが、同馬はこのデータには含まれていません。このジョイフルハートは2001年産。ごく一例による考察に過ぎませんが、未だにジョイフルハートを上回るラップタイムをマークする馬が出現していないわけで、近年日本の競走馬のレベルが上がったというのはおかしな話だなと思います。
一方、総数の最も多いディープインパクト産駒の50秒切りは15例のみ。ディープインパクトといえばスピードを連想する声をよく聞いたものですが、その産駒のスプリンター色というのはほぼ皆無だと思います。他ではまだ総数自体が少ないもののエピファネイア産駒の50秒切りは1例のみ。今後総数が増えていったとしても50秒切りの占有率が増えることはまずないと思われます。古来より○○産駒は距離が持つとか持たないという考え方がありますが、この栗東坂路800mのラップタイムを見る限り、種牡馬の傾向というのは如実に表れています。そして現在の考え方では、もうカンの良い方は気付いていらっしゃると思いますが種牡馬のミオスタチン遺伝子型とリンクしています。ということでこの後は、この種牡馬のミオスタチン遺伝子は何だろうという話で進めていきたいと思います。

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