2020年産馬クラシックロード vol.020
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今回は先日の青葉賞の上位2頭の走りを分析していきますが、この青葉賞は日本ダービーのトライアルレースとはいえ皐月賞、菊花賞での各トライアルレースとは質が異なります。その質の違いを端的に言えば、その時点での世代のトップホースが出走しないという点。青葉賞組が日本ダービーを勝てないというのはごく自然な形です。それでも今年で30回を迎えた過去の青葉賞勝ち馬の中で相当高い能力を秘め強い勝ち方をした馬がいたのは確か。まずは2002年のシンボリクリスエス。本番ではタニノギムレットに屈しましたが後にG1を4勝。日本ダービーが最後のレースとなったタニノギムレットも極めて能力の高い馬で、シンボリクリスエスは相手に恵まれなかったと同時に典型的な晩成型。引退レースでは有馬記念史上トップレベルのパフォーマンスを見せました。続くのは2003年ゼンノロブロイ。構図としては前年のシンボリクリスエスと似たパターンで後に秋のG1を3連勝。日本ダービー馬であっても全く不思議ではない馬でした。仮に完成形の姿が同能力の馬であっても、その完成形に至るまでの成長曲線が各々異なるのは当然でもあって、このシンボリクリスエスとゼンノロブロイは日本ダービー時から古馬での完成期までの伸びしろが大変大きかった馬でした。
2010年のペルーサは青葉賞の勝ち方がなかなか衝撃的。皐月賞をスルーする形での無敗の4連勝で本番に挑みましたが超スローでレースが流れた中、結果は6着。この世代は近年でも屈指のタレント揃いであり、このペルーサを含めいずれも勝っておかしくはなかった馬が5頭いたと思います。次は2012年フェノーメノ。青葉賞組の中では本番で最も勝ち馬に迫ったレースとなりました。この年も2010年と実によく似た近年でも屈指のハイレベル世代。フェノーメノは後に天皇賞・春を2連覇。3歳時には天皇賞・秋で同様のハイレベル世代の日本ダービー馬エイシンフラッシュの2着に健闘。歯車が上手くかみ合えば日本ダービー馬となっても何ら不思議ではない1頭でした。最後に挙げるのは2017年アドミラブル。本番では超スローに泣いた形になり3着でしたが、1着レイデオロは後に天皇賞・秋を制覇、2着スワーヴリチャードは大阪杯、ジャパンカップを制覇。日本ダービーが引退レースとなってしまったアドミラブルは天井がどのレベルにあるのかわからずに終わりましたが、上位2頭は強い馬だったのは確か。平均すると5、6年に1頭は日本ダービーを勝っておかしくない馬が出現していることになりますが、さらに上を行く存在が往々にしているのも確かですね。
ただ、今後は今まで以上に青葉賞組が好戦できるチャンスは増えるかもしれないと考えています。昨年までキャリア2戦で皐月賞を迎えた馬は多くて2頭でしたが今年は3頭もいてレースをあまり使わない傾向にあります。競走馬が強くなったと言える端的な証は追走力の向上に他ならないわけで、これはレースキャリアを重ねていくしか近道はありません。もっとも今年の皐月賞は2戦のキャリアだったソールオリエンスが勝ちましたが、こういった天才的ホースというのはホンの一握りの存在。大多数99%以上の馬たちはレース経験とともに強くなっていくわけで、言わば叩き上げ的に強くなり青葉賞で権利を得て日本ダービーに挑む馬たちのチャンスは増えてくるんじゃないかという見立てをしています。それでは今年の青葉賞の1、2着馬スキルヴィングとハーツコンチェルトについて触れていきましょう。スキルヴィングは良い悪いは別として、キャリアを重ねたなりの走りだったところがあります。
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