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2020年産馬クラシックロード vol.017

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Mahmoud
2023/4/14 02:10
皐月賞出走馬の追い切りデータをまとめてみたんですが、上位人気となるであろうファントムシーフとソールオリエンスを例に解説してみたいと思います。まずはファントムシーフのデータから。前走およびここ2週の追い切りにおけるラスト400mの完歩ピッチを50m毎の平均値で比較してみました。
2023-04-05栗東CWでは馬場の9分目ほどの大外の進路を取り、2023-04-12栗東CWでは67分目といった辺りの進路でしょうか。コース半周となるL1000400mのラップタイムは2023-04-0542.414.3-14.6-13.52023-04-1244.815.3-15.5-14.0。進路を踏まえると2.4秒となるラップタイム差以上に当週追い切りの2023-04-12では断然負荷の少ない形で4コーナーを回ってきました。ラスト400mのラップタイムは2023-04-0522.711.2-11.52023-04-1222.611.4-11.21週前は加速ラップとならなかったが当週は加速ラップになって状態は上昇している、なんてことは一切ありません。ラスト400mを迎える段階での余裕度がまるで違うので、ラスト400mのラップタイムを同じモノサシで見ても何の意味もありません。
完歩ピッチの波形を見ると2023-04-05の追い切りは共同通信杯と似ているのがわかるかと思います。つまり2023-04-05の追い切りは実戦に近いスタイルで完歩ピッチはL400200mの方が速く、2023-04-12は追い切りならではのスタイルでL2000mの方が速くなっています。何かと加速ラップがもてはやされていますが、加速ラップが産まれる仕組みはこういう理由なんですね。ファントムシーフほどの力量がない例えば未勝利馬であっても、2023-04-12のような追い切りを行えば自ずと加速ラップ状態になります。また、共同通信杯はスローだったのでラストスパートではピッチが速くなるパターンとはいえ、2023-04-05の追い切り時の完歩ピッチの値はレース時より少しだけ速くなっている程度。先のリバティアイラインドではないですが、このファントムシーフも追い切りではあまり本気で走っていない可能性があります。もしそうだとしたら2023-04-05の追い切りは高評価だ、という見方が成り立つかもしれません。次はソールオリエンスのデータ。
この両日の追い切りの進路はほぼ同じでしたが、コース半周となるL1000200mのラップタイムは2023-04-0553.814.6-14.1-13.0-12.12023-04-1256.915.1-15.7-13.6-12.53.1秒も遅い2023-04-12の方が圧倒的に余力を持ってラスト200mを迎えています。ラスト200mのラップタイムは2023-04-12の方が0.1秒遅いだけですが、完歩ピッチの値は大きく差があります。2023-04-12ではそれだけ楽にラスト200mを迎えていたということ。ラスト200mのラップタイムは2023-04-052023-04-12では価値が全く異なります。2023-04-05並の完歩ピッチで2023-04-12でもラスト200mを走ったのなら少なくとも10.8、おそらく10.7のラップタイムを刻んでいたはずです。また、2023-04-12での完歩ピッチのピーク値はスパッと末脚がキレた京成杯より若干遅くてもラスト200m11.2。概ね300mスパンでの末脚の破壊力は現3歳牡馬でダントツの存在だということも、このデータから解明できます。追い切り診断というのは、今やコース追いでも自動計測されたラップが見られるわけですから、このような科学的データを基に評価していけば良いんじゃないでしょうか。追い切りに関するコンテンツをなされている方向けに今回はその一例を紹介してみました。
本題とは外れますが栗東CWは最後の直線が400mほど。美浦南Wは300mほど。いろいろ工夫した追い切りをされている厩舎はたくさんありますが、コース形状なりに追い切られると栗東CWでは400mのスパート鍛錬、美浦南Wでは300mのスパート鍛錬。上記の2023-04-05のファントムシーフのようにラスト400mからかなりピッチを速めて追い切られるケースは美浦南Wだとまず見られない光景です。このスパート鍛錬区間の100mの差、これはかなり大きいモノではないかと私は感じています。もし何らかの東西格差があるとしたら、その要因の一つはこの違いではないかと思います。ちなみに皐月賞出走のシャザーンの2023-04-05追い切りでは、最後バタバタとなってはいたもののゴール後150mにわたって追われ続けていました。そしてスパート始動はラスト400mから。計550mのスパート鍛錬がなされていたのです。まさに実戦を想定したかのような追い切りでした。
それでは上記のようなデータを皐月賞全出走馬分用意しましたのでご覧ください。1週分しか追い切りデータがない馬も数頭いることをご了承ください。

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