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Mahmoudの競馬エッセイ vol.018 「2023ケンタッキーダービー振り返り」

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Mahmoud
2023/5/15 00:42
日本馬2頭が参戦して大いに盛り上がった今年のケンタッキーダービーを振り返ってみましょう。公式リザルトに載っている2F毎のレースラップは22.35-23.38-24.38-25.95-25.51vol.014で載せた平均値と比べると、バランス的には若干前掛かりの流れでしたが、まずまず標準的なペース推移だったかと思います。私が計測した値だと22.37-23.27-24.71-25.59-25.63。先行馬にとっては例年より少しキツいペースと言えそうです。1周目ゴール板が前半2F地点。その通過時は3頭-3頭-2頭という隊列で、先行3頭と4番手グループの間は0.35秒ほど開き、4番手グループと7番手グループの間も0.3秒ほど開いていたのですが、2コーナーを回る頃は後続馬の押し上げがあり非常にタイトな流れ。血気盛んに攻めていた馬が数頭いました。この12コーナーの様子は日本ダート競馬とはまるで違う形で、この流れに飲み込まれながら好走するのは経験度がモノを言う世界でしょう。上位3頭は後続馬を引き離して入線し実に見応えのある競馬でかつ、タフな印象があります。13着馬は差してきた形ですが2Two Phil'sは先行して好勝負を演じました。その道中の位置取りは同じではなかったものの、3頭ともスパートが見事でした。この上位3頭のラスト5Fにおける平均完歩ピッチを前走と比べてみましょう。
前哨戦の多くは前半からガンガン飛ばすレースではなく米ダート戦としては落ち着いた流れだったので、この本番ケンタッキーダービーでは後方から進んだ1Mageでさえ余力をかなり削られた状態でのラストスパートなりましたが、このMageのラストスパートのピーク区間は前走より0.5Fゴール寄り、2Two Phil'sに至ってはL10.5Fがピークという両頭素晴らしいスパート。前半のペースが速くてストライドが伸びていない=ラップタイムは速くありませんが、脚を回転させる余力はしっかり残っていたわけで、これは追走力の高さを物語ります。Mageは前走で勝ったForteの脚を計るかのように若干強引な捲り気味のレースをしましたが、本番ではきっちりタイミングを計って見事なラストスパートを敢行したと思います。3コーナー残り4Fから位置取り的には進出したことになりますが、4コーナーを回ってからの正真正銘のラストスパートに備えて脚を溜めています。キツいペースを先行した2Two Phil'sも、34コーナー中間で内から先頭に立った段階はまだ余裕ある状態。決して早仕掛けでないのは完歩ピッチの推移通り。あくまでも個人的視点ですが、このTwo Phil'sの馬体、フットワークはダート馬という印象があまりなくて芝馬という雰囲気を感じていたのですが、先行力の高さは実に強靭ですね。Mageが前走のような強引なレースをしていたならTwo Phil'sが勝っていた可能性もあったことでしょう。3着のAngel of Empireはストライドが大きく、道中通っていたインから外に持ち出したところが、上位2頭より若干ロスのある走りになったように感じました。それでもゴール間際までよく差を詰めています。コーナーワークの巧拙の差が最終的な着差として出たのかと思いますが、この馬も実に力強いレースをしています。順調ならベルモントSの最有力候補となるでしょう。ちなみにEquibeseサイトでのデータは0.5F毎のラップタイム値がおかしなことになっているものの、ピッチを表示している「Average strides per second」は小数点が1桁足らないものの精度はまずまずなので、各馬のその値を追ってみると良いかと思います。
マンダリンヒーローは前走サンタアニタダービーほどの行き脚がなく、いいところのないままのレースとなってしまいました。デルマソトガケはスタートで後手を踏んだのが大きな痛手となってしまいましたが、それを差し引いても前走UAEダービーよりパフォーマンスをかなり落としています。その辺りをデータとともに探ってみましょう。

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