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2020年産馬クラシックロード vol.009

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Mahmoud
2023/3/11 17:23
今回は弥生賞を振り返ってみましょう。4コーナーから最後の直線にかけてワンダイレクトの手応えがよく映りましたがゴール間際では上位4頭の中で脚色が最も鈍ってしまい結果は3着。その要因は完歩ピッチの推移からイメージできるかと思います。まずは上位4頭の後半1000mにおける100m毎の平均完歩ピッチのグラフをご覧ください。
3コーナーの入り口、残り800m地点を中心とした前後のL900700m区間では、この4頭は概ね同スピードで走っています。波形が最も上に位置するタスティエーラがこの4頭の中では最もピッチが遅い=ストライドが長い馬。ワンダイレクトとアームブランシュはほぼ同じ。トップナイフが最もピッチが速い=ストライドが短い馬。L700m辺りから各馬ピッチを速めてスピードアップしていきますが、黄線ワンダイレクトはトップナイフおよびアームブランシュと比べL600500mでの完歩ピッチの速まり方が大きいのがわかるかと思います。このタイミングで後方に位置していたグリューネグリーンが外から迫ってきたため、もし交わされるとその後の進路確保で不利益を被りますからさらにスピードを上げて行くのは当然のこと。反応の良いワンダイレクトはサッと動き出しました。特に対トップナイフで考えるとスパート始動が明らかに早いわけです。それでもさすが鞍上C.ルメール騎手ということで、その後は上手くなだめながら最速完歩ピッチ区間をL300200m区間に持ってきましたが、そのスパート始動の違いは後に必ず影響を及ぼします。ゴール間際で内からトップナイフに差されたのは、ワンダイレクトにとって2000mという距離が長かったのが要因ではなくて脚の使い方の問題によるところが大きいです。半ば手応え詐欺状態みたいになってしまったのが、終盤脚色が悪くなった背景だと思われます。ちなみに手応え詐欺の代表的な馬はイスラボニータ、リアルスティールが挙げられますが、この2頭は前者が日本ダービーで2着、後者は菊花賞で2着となっておりゴール間際で脚色が鈍くなるのは距離が原因という理由ではないケースが多々あります。ましてや3歳序盤のこの時期ですから距離云々というのは先送りにして何ら問題ないことだろうと私は考えます。
ワンダイレクトがグリューネグリーンに先を越されまいと動いたのは、レース序盤での位置を取りに行くのと根本は同じ。位置を取りに行くというのは必ずそれ相応の労力が必要となります。そこで脚を使った負荷が必ず後にツケとなって現れます。勝ち鞍を多く上げるジョッキーは良い位置取りでレースを進めることが圧倒的に多いのですが、その本質は過剰な力を使うことなく好位置を取っているということですね。今回のワンダイレクトはC.ルメール騎手をもってしても反応が良過ぎるところをコントロールするのは大変難しそうでしたし、ワンダイレクトを差したトップナイフもVol.002で触れましたが反応の良いタイプ。ワンダイレクトと同じ競馬をすれば似たように終盤脚色が悪くなったと推測されます。
それでは1着馬から順に振り返ってみましょう。まずはタスティエーラから。

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