3コーナーの入り口、残り800m地点を中心とした前後のL900~700m区間では、この4頭は概ね同スピードで走っています。波形が最も上に位置するタスティエーラがこの4頭の中では最もピッチが遅い=ストライドが長い馬。ワンダイレクトとアームブランシュはほぼ同じ。トップナイフが最もピッチが速い=ストライドが短い馬。L700m辺りから各馬ピッチを速めてスピードアップしていきますが、黄線ワンダイレクトはトップナイフおよびアームブランシュと比べL600~500mでの完歩ピッチの速まり方が大きいのがわかるかと思います。このタイミングで後方に位置していたグリューネグリーンが外から迫ってきたため、もし交わされるとその後の進路確保で不利益を被りますからさらにスピードを上げて行くのは当然のこと。反応の良いワンダイレクトはサッと動き出しました。特に対トップナイフで考えるとスパート始動が明らかに早いわけです。それでもさすが鞍上C.ルメール騎手ということで、その後は上手くなだめながら最速完歩ピッチ区間をL300~200m区間に持ってきましたが、そのスパート始動の違いは後に必ず影響を及ぼします。ゴール間際で内からトップナイフに差されたのは、ワンダイレクトにとって2000mという距離が長かったのが要因ではなくて脚の使い方の問題によるところが大きいです。半ば手応え詐欺状態みたいになってしまったのが、終盤脚色が悪くなった背景だと思われます。ちなみに手応え詐欺の代表的な馬はイスラボニータ、リアルスティールが挙げられますが、この2頭は前者が日本ダービーで2着、後者は菊花賞で2着となっておりゴール間際で脚色が鈍くなるのは距離が原因という理由ではないケースが多々あります。ましてや3歳序盤のこの時期ですから距離云々というのは先送りにして何ら問題ないことだろうと私は考えます。