ドバイワールドカップの舞台はドバイ・メイダン競馬場ダート2000m。サウジカップより距離が200m伸びることになりますが、その施行距離の違い以上に大きく変わる点はスタートから最初のコーナーに入るまでの距離。パンサラッサが見事に逃げ切ったサウジカップは900mほど直線を走ってコーナーに突入。仮にパンサラッサが大外枠を引いていたとしても、その900mほどの直線を使って上手くレースを運べていた可能性は高いです。吉田豊騎手とのコンビでの一連のレースを見る限り、ハナに立つのが前提条件ながらもそのプロセスは多彩な形を秘めていたと思われ、それくらいこのコンビは熟成されているわけですが、ドバイワールドカップは400m足らずで最初のコーナーに突入。そして実際に引いた枠順は最大外。パンサラッサがマイペースでレースを行える選択肢はグッと狭くなります。要は前走と比べて半分以下の距離の範囲でハナに立つプロセスを組みたてる必要があるわけです。