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【北中米W杯2026】完全予想 ― 優勝・ベスト4・得点王まで mdi-share-variant mdi-heart-outline 8 その他
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目次
いよいよ6月11日に開幕する北中米ワールドカップ。出場48チームの史上最大規模の大会を、グループリーグから決勝まで、ひと通り予想してみた。
最初に結論から書いておく。
優勝:ポルトガル
準優勝:フランス
3位:スペイン
4位:イングランド

得点王:ハリー・ケイン(イングランド)
「優勝ポルトガル?」と思った方も多いかと思う。
僕のバイアスもガッツリ入った希望的観測だが、二年連続CLを制するという偉業を成し遂げたPSGのキーマン数名が揃うポルトガルが、中盤力も含めて今回一番おもしろいチームだと思っている。
下馬評だと優勝候補はフランス・スペイン・アルゼンチンの3強のようだが、果たしてそんなに単純なのか?と。詳細は後ほど。
予想のやり方はシンプルで、各試合の勝敗について、ある程度アップセットが発生すると読みながら判断した。――監督の力、勢い、試合運びの綾――といったファクターも、自分のバイアスたっぷりに上乗せして予想した。

グループリーグ順位予想

まずは12組(A~L組)の順位から。3位予想のうち◎印が付いているチームが決勝トーナメント進出できるという予想になっている(各組2位まで+3位上位8チーム)。
1位
2位
3位
敗退
A
メキシコ
チェコ
韓国◎
南アフリカ
B
スイス
カナダ
ボスニア
カタール
C
ブラジル
モロッコ
スコットランド◎
ハイチ
D
アメリカ
トルコ
パラグアイ◎
オーストラリア
E
ドイツ
エクアドル
コートジボワール◎
キュラソー
F
日本
オランダ
スウェーデン◎
チュニジア
G
ベルギー
エジプト
イラン◎
ニュージーランド
H
スペイン
ウルグアイ
サウジ
カーボベルデ
I
フランス
ノルウェー
セネガル◎
イラク
J
アルゼンチン
オーストリア
アルジェリア◎
ヨルダン
K
ポルトガル
コロンビア
ウズベキスタン
DRコンゴ
L
イングランド
クロアチア
ガーナ
パナマ
注目はやはりF組。先に、日本について触れておきたい。
日本は、初戦のオランダ戦で勢いに乗れるかにかかっている気がしている。グループリーグを1位通過できればベスト8まであるが、2位通過までだとベスト16に行けるかすら怪しい(2位通過だと、ノックアウトステージのベスト32でブラジルに当たる可能性が濃厚なのが大きい)。この中で、初戦でオランダ戦に当たれるのはむしろ幸運だと思っており、ここは引き分けでは足らず、勝ち切ってほしい。
後押し材料もある。日本はこの春にイングランドをウェンブリーで破り、昨年にはブラジルにも勝っている。一方のオランダは直近で少し失速気味。この勢いの差を買って、今回は希望的観測込みで、日本の1位通過と予想している。
3位通過の当落線も面白いところ。8枠のうち最後のひと枠を争うのはパラグアイ(通過)と、ボスニア・サウジ・ウズベキスタン(敗退)。ここはほぼ横一線で、本番ではどこが抜け出してもおかしくないと見ている。
ちなみに「強い組の3位は損」と思われがちだけど、実はそうでもない。スコットランド(ブラジル・モロッコと同組の3位)はすんなり通過すると見ている。同じ組にハイチという最も力の落ちる相手がいて、そこで勝点を計算できるからだ。3位通過は「組の強さ」よりも「与しやすい4位がいるかどうか」で決まる、というのが今回の見立て。

グループリーグの注目カード

決勝トーナメントの話に入る前に、グループリーグで僕が楽しみにしているカードを挙げておく。まずは日本の3戦から。
日本 vs オランダ(F組第1戦/6月15日)
さっき書いた通り、日本の運命を分ける一番大事な試合。1位通過と2位通過では、その後の景色がまるで違う。オランダの個のタレントは強力だが、エースのデパイ(コリンチャンス)は負傷明けでコンディションに不安があり、初戦の出場は微妙な状況。そもそも絶対的な9番タイプのフィニッシャーを欠いていて、タレントのわりに決定力には不安がある印象だ。格上とは認めつつ、相手が前がかりに攻めてきたときにできるスペースを突くカウンターを仕掛けて、勝ち切りたい。
日本 vs チュニジア(F組第2戦/6月21日)
アフリカ予選の戦績では堅守と評されるチュニジアだが、直近の親善試合では、退場者を出したとはいえベルギーに5失点を許す大敗を喫している。格下のチュニジアは引いてブロックを固めてくる可能性が高く、日本がボールを持って崩す展開になりそうだ。こうした遅攻でカギを握るのが鎌田(クリスタル・パレス)。ライン間に降りてボールを引き出し、配球やラストパスで堅い守備をこじ開ける役回りは、まさに彼の真骨頂だ。鎌田がうまく中央で起点になれれば2点以上は取れるイメージが湧くので、しっかり得点を稼いでおきたいところだ。
日本 vs スウェーデン(F組第3戦/6月26日)
ギェケレシュ(アーセナル)、イサク(リヴァプール)という強力なストライカーを擁するスウェーデン。個の力は十分に警戒するかたちになるが、中盤に強烈なゲームメーカーは不在で、守備もそこまで強力ではない印象。どちらかというと、2戦目までに日本がどこまで勝ち点を積めているかで、戦いやすさが変わってくるのがポイントになる。日本には、是非2連勝してここに臨んで欲しいものだ。
ほかの組でも、見どころのカードを少しだけ。
ブラジル vs モロッコ(C組)
優勝候補ブラジルと、前回ベスト4のモロッコ。C組の首位を争う、グループステージ屈指の好カードだ。見どころは両サイドの攻防。ブラジルはヴィニシウス(Rマドリード)が左で違いを作り、モロッコは世界最高峰の右SBハキミ(PSG)とブラヒム・ディアス(Rマドリード)が右から殴り返す。GKボノ(アル・ヒラル)の堅守とアムラバト(レアル・ベティス)の潰しを備えたモロッコは、ロドリゴ(Rマドリード)を欠いて純粋な9番に乏しいブラジルにとって、見た目以上に嫌な相手。注目はブラジル監督のアンチェロッティ監督の方針でつくられたチームだ。本人が「W杯は最も多く点を取った者ではなく、最も失点しなかった者が勝つ」と明言してる。点の打ち合いではなくむしろ引き締まったロースコア戦になるのではないか。注目したい。
スペイン vs ウルグアイ(H組)
H組の首位を左右しそうな、EURO王者スペインと南米の古豪ウルグアイの一戦。スペインはヤマル(バルセロナ)(負傷明けが気がかり)、ペドリ(バルセロナ)、ロドリ(マンチェスターC)の技巧的なポゼッションが武器。対するウルグアイは“変人”ビエルサが鍛えた組織と、バルベルデ(Rマドリード)・ベンタンクール(トッテナム)ら屈強な中盤、そしてアラウホ(バルセロナ)を軸にした堅守が持ち味だ。スペインの繊細なパスワークを、ウルグアイの激しい当たりとビエルサ仕込みのプレスがどこまで寸断できるか。技術と球際のぶつかり合いになる。
ちなみにJ組では、アルゼンチンのメッシ(インテル・マイアミ)がいよいよ最後のW杯を迎える。グループからどんな姿を見せてくれるか、ここも見逃せない。

ベスト4への道と、注目カード

決勝トーナメントは組み合わせの構造が決まっている。上半分にフランスとスペイン、下半分にイングランドとアルゼンチン。シード勢は準決勝まで当たらない仕組みだ。
ここから僕の予想を、見どころのカードと一緒に追っていく。

R32の注目カード

ブラジル vs オランダ
日本を1位に推したことで、2位に回ったオランダがブラジルと初戦から当たる組み合わせになった。これは見ごたえ十分の好カードだ。ブラジルはヴィニシウスとラフィーニャ(バルセロナ)の個の破壊力に、守ってはアリソン(リヴァプール)、マルキーニョス(PSG)。一方のオランダも、ファン・ダイク(リヴァプール)を中心にした堅い守備に、フレンキー・デ・ヨング(バルセロナ)の司令塔役とガクポ(リヴァプール)の推進力を備える。面白いのは、両者とも「個のタレントは豊富なのに、絶対的な9番を欠く」という似た弱みを抱えていること。崩し切る最後の一手をどちらが持っているかが、分かれ目になりそうだ。ロドリゴを失ったとはいえ、ヴィニシウス・ラフィーニャの一瞬の打開力と、トーナメントを知り尽くしたアンチェロッティの采配を信じて、ここは総合力でブラジルの勝利を予想する。
日本 vs モロッコ(日本の大きな試練)
勝ち上がれば、いきなりアフリカの雄モロッコ。2022年ベスト4、FIFAランク8位という、優勝候補の次に手強い相手だ。GKボノの堅守を背に高速カウンターを狙い、攻撃は世界最高峰の右SBハキミとブラヒム・ディアスが組む右サイドに偏っている――ここが最大の警戒点になる。三笘(ブライトン)を欠いた日本にとって、この右の圧力をどう抑え、逆にハキミが攻め上がった背後のスペース――つまり日本の左サイド――をどう突けるかが分かれ目だ。そのカギを握るのが、三笘の不在を埋める左サイドの中村敬斗(スタッド・ランス)。3月のイングランド戦では、まさに左から仕掛けて三笘の決勝点をお膳立てした選手で、ハキミが空けた裏は格好の狙い目になる。戦力で上回るのはモロッコ。それでも僕は、その中村と、右の久保(レアル・ソシエダ)の両サイドから仕掛けるショートカウンターと中盤の球際で、日本がここを勝ち切ると見ている。

ベスト16

ベスト16の組み合わせを、勝ち上がりのヤマごとに整理した。同じ枠に並べた2試合、その勝者同士が準々決勝で激突する(太字が勝ち上がり予想)。
| 準々決勝で激突 | ベスト16の2カード |
| 上半分・第1ヤマ | フランス vs ドイツ / 日本 vs カナダ |
| 上半分・第2ヤマ | スペイン vs コロンビア / ベルギー vs アメリカ |
| 下半分・第1ヤマ | ブラジル vs ノルウェー / イングランド vs メキシコ|
| 下半分・第2ヤマ | アルゼンチン vs トルコ / ポルトガル vs スイス |
つまり上半分は「フランス×スペイン」、下半分は「イングランド×ポルトガル」の準決勝に向かっていく(と予想する)構図だ。このうち、特に注目している3カードを掘り下げたい。
フランス vs ドイツ
ベスト16屈指の好カードがこれ。優勝候補フランスと、復権を狙う名門ドイツの一戦だ。ナーゲルスマン率いるドイツは、ヴィルツ(リヴァプール)とムシアラ(バイエルン)という欧州屈指の若い才能に、ハヴァーツ(アーセナル)やヴォルテマーデ(ニューカッスル)の前線、キミッヒ(バイエルン)やリュディガー(Rマドリード)の軸、そして2年ぶりに代表復帰したベテランGKノイアー(バイエルン)。再建途上とはいえ、地力は本物だ(ムシアラは長期離脱明けで、コンディションは気がかりだが)。それでも、フランスの選手層と個の総合力は一枚上。エムバペ(Rマドリード)やデンベレ(PSG)の破壊力の前に、ドイツの若い守備陣が耐え切るのは難しいと見て、ここはフランスが振り切ると予想する。とはいえ、ヴィルツやムシアラがフランスの中盤に挑む構図に、ヴォルテマーデが大物食いの台風の目になれるか――見どころの尽きない一戦になる。
日本 vs カナダ
モロッコを破れば、ベスト16の相手は開催国カナダ。ホームの大声援と地の利が相手につく、難しい一戦だ。カナダにはアルフォンソ・デイヴィス(バイエルン)という爆発的なスピードを持つ左サイドの主役がいて(今季は負傷がちで、コンディションは気がかりだが)、前線にはカナダ史上最高のストライカーと言われるジョナサン・デイヴィッド(ユヴェントス)。マーシュ監督のもと、勢いに乗ると一気に畳みかけてくる怖さがある。ただ、日本も三笘の不在を組織で埋めてここまで来たチームだ。デイヴィスが攻め上がった背後のスペースを久保建英の起点から突ければ、十分に勝機はある。地力では日本が上だと見て、ここを勝ち切ってベスト8に進むと予想する。
メキシコ vs イングランド
開催国メキシコと、予選を無失点で勝ち抜いた優勝候補イングランドが16強で激突。アステカの大声援は脅威だけど、ケイン(バイエルン)・ベリンガム(Rマドリード)・サカ(アーセナル)と並ぶイングランドの地力は一枚も二枚も上。ここは順当にイングランドが振り切ると見ている。

準々決勝

フランス vs 日本(ベスト8の壁)
勝ち上がれば、日本の準々決勝の相手はフランス。そして、ここが日本の壁になると見ている。理由は相性だ。日本のサッカーの生命線は、相手が前がかりになった背後を久保や中村のスピードで突くショートカウンター。モロッコにもカナダにも、これが刺さる余地があった。ところがフランスは、その土俵で戦わせてくれない。エムバペ、デンベレ、オリーセ(バイエルン)、バルコラ(PSG)と、個で完結できるアタッカーが揃っているから、無理に前がかりにならなくても点が取れる。だから日本にカウンターのスペースが生まれにくい。むしろ、ボールを持たされた日本が、サリバ(アーセナル)やウパメカノ(バイエルン)といった世界屈指のCB陣と、中盤に構えるチュアメニ(Rマドリード)のフィルターを、自力でこじ開けにいく展開になりやすい。三笘という単騎で違いを作れる選手を欠く今の日本に、これを90分やり切るのは、かなり荷が重い。
引いて守ってカウンター、という手もある。ただ、フランスはそもそも守備強度が高く、奪ってからが速い。日本が前に人数をかけた一瞬の隙を、逆にエムバペに突かれる怖さが常につきまとう。しかもベンチにはドゥエ(PSG)やシェルキ(マンチェスターC)ら違いを作れる駒が控えていて、時間が経つほど地力の差がじわじわと効いてくる。日本の堅守と組織は本当に見事だけれど、世界トップの個が入れ替わり立ち替わり来る相手を、最後まで抑え切るのは難しいと見ている。
だから、ここが日本の到達点だと思う。ただ、それでもベスト8だ。これまでの最高(ベスト16)を超える「新しい景色」であることは間違いない。胸を張っていい、大健闘だ。
スペイン vs ベルギー
ベスト8で当たるのは、黄金世代の最終章を戦うベルギー。クルトワ(Rマドリード)という世界屈指の守護神が最後尾に控え、中盤にはなお健在のデ・ブライネ(ナポリ)、前線にはジェレミー・ドク(マンチェスターC)やトロサール(アーセナル)、そして背番号9のルカク(ナポリ)(負傷がちで、コンディションは読みにくい)。ガルシア監督のもと、予選を無敗で駆け抜けた実力者揃いだ。ただ、前回カタールではグループリーグで姿を消したように、世代としてのピークは過ぎつつある。対するスペインはEURO王者で、ヤマル・ペドリを軸にした若く勢いのあるポゼッションを誇る。ボールを握り続ける時間で相手の経験を上回れると見て、スペインが競り勝ってベスト4に進むと予想する。デ・ブライネ世代にとっては、これが最後の大舞台になるかもしれない。
イングランド vs ブラジル(最後まで悩んだ一戦)
ここは正直、ぎりぎりまで迷った。当初はアンチェロッティのトーナメント力を買って、ブラジルが勝ち上がると予想していた。でも、レアルのロドリゴが前十字靭帯の大ケガでW杯を欠場することになり、ただでさえ純粋な9番がいないブラジルの攻撃が、もう1枚駒を失った。一方のイングランドは、予選8戦無失点の堅い守備に、ケインという確実な一撃。監督トゥヘルもCL制覇の経験がある名将で、短期決戦に強い。個(ヴィニシウス・ラフィーニャ)で殴るしかないブラジルが、この堅いイングランドをこじ開けるのは厳しいと見て、予想を変えた。イングランドがブラジルを下し、ベスト4に進む。
アルゼンチン vs ポルトガル(屈指の好カード)
個人的に、ベスト8で一番見たいのがこのカードだ。前回王者アルゼンチンと、僕が優勝に推すポルトガル。大会の主役になり得る二チームが、ベスト4を懸けて真っ向からぶつかる。これ以上ない好カードだと思う。
アルゼンチンは、王者の風格そのものだ。スカローニ監督のもと、ラウタロ・マルティネス(インテル)とフリアン・アルバレス(Aマドリード)の強力な2トップ、エンソ・フェルナンデス(チェルシー)やマック・アリスター(リヴァプール)が構える中盤、守ってはGKエミリアーノ・マルティネス(アストン・ヴィラ)という鉄壁。そして38歳になったメッシが、10番として全体を操る。短期決戦での勝ち方を知り尽くした、王者の凄みがある。簡単に倒せる相手ではない。
それでも僕は、ここでポルトガルを採る。根拠は、やはり中盤だ。CL連覇を果たしたPSGの心臓部――決勝MVPのヴィティーニャ(PSG)、ジョアン・ネベス(PSG)、左サイドのヌーノ・メンデス(PSG)――がそっくり代表に入り、そこにブルーノ・フェルナンデス(マンチェスターU)やベルナルド・シウバ(マンチェスターC)が絡む。どこからでも形を作れるこの中盤で試合の主導権を握れれば、王者アルゼンチンを真っ向から上回れると見ている。コンディションに不安を抱えるメッシをどこまで自由にさせないか――そこを抑え込めれば、ポルトガルに勝機は十分にある。

準決勝〜決勝

準決勝・フランス vs スペイン
上半分を勝ち上がった両雄の激突。EURO王者スペインは、ヤマル・ペドリ・ロドリの技巧的なポゼッションでボールを支配する。対するフランスは、エムバペ・デンベレの個とスピード、そしてサリバらの堅い守備で、奪ってから一気に仕留める。スタイルの違う優勝候補同士で、これはもう事実上の決勝と言っていい。鍵は、スペインがボールを持つほど生まれる背後のスペースだ。完成度ではスペインが上かもしれないが、握れば握るほど、その裏をエムバペとデンベレのカウンターに狙われる。最後は個の質の差――一発で違いを作れるエムバペの存在がものを言うと見て、僅差でフランスを採る。
準決勝・ポルトガル vs イングランド
こちらは、下半分を制した両者。ポルトガルはPSGの心臓部を擁する中盤でボールを握り、イングランドは予選無失点の堅い守備と、ケインという確実な得点源で対抗する。鍵は、中盤の主導権だ。イングランドはライス(アーセナル)やベリンガムも強力だが、攻撃の比重がどうしてもケインに寄りがちになる。ポルトガルの中盤が試合を支配し、イングランドをケイン頼みに追い込めれば、流れはポルトガルに傾く。ここも僅差ながら、中盤の質でポルトガルが決勝に進むと見ている。
3位決定戦・スペイン vs イングランド
準決勝で敗れた両者による、3位をかけた一戦。優勝を逃したあとだけにモチベーションの難しい試合ではあるけれど、地力ではスペインが上だ。ヤマルやペドリといったタレントが最後にもうひと花咲かせ、スペインが3位を確保すると見ている。イングランドにとっては、得点王を狙うケインがここでもう1点を積み増せるかが、ひとつの見どころになりそうだ。
決勝・ポルトガル vs フランス
そして決勝は、僕が優勝に推すポルトガルと、順当なら本命のフランス。フランスの個とスピード、そして堅い守備は、まさに王者にふさわしい完成度だ。普通に予想するなら、勝つのはフランスだろう。それでも僕がポルトガルに賭けるのは、このフランス相手にこそ、ポルトガルのスタイルが効くと見ているからだ。フランスは個の破壊力で殴ってくるチーム。最大の対抗策は、相手にボールを渡さないことだ。ここで、準決勝で散ったスペインとの違いが出る。スペインも握るチームだが、ボールを持つほど生まれる背後を、エムバペのカウンターに突かれて沈んだ。一方ポルトガルの中盤は、PSGの心臓部そのもの。ただ保持するだけでなく、失った瞬間に猛烈に奪い返す強度を持つ。だからフランスにカウンターの起点すら作らせず、エムバペやデンベレが走るスペースも、ボールに触れる時間も奪い続けられる。同じ「支配」でも、その徹底度と強度でスペインの一歩先を行く――それが、王者フランスを上回る唯一の道だと見ている。なぜここまでポルトガルに賭けるのか。最後に、その理由をまとめておきたい。

なぜポルトガル優勝なのか

正直に言うと、ポルトガルが優勝するには、準々決勝でアルゼンチン、決勝でフランスという大物を倒さないといけない。
それでも僕がポルトガルに可能性を感じる一番の理由は、中盤にある。CL連覇を果たしたPSGの心臓部を担う数名に、ブルーノ・フェルナンデスとベルナルド・シウバが加わる中盤は、世界を見渡してもそうそうないクオリティだ。誰がボールを持っても形を作れて、どんな相手にもゲームの主導権を渡さない。この中盤の支配力があれば、王者級が並ぶ山も越えられる。データ通りの「順当」を、あえて外してみる。そこが予想の面白さだと思っている。

得点王予想

◎ ケイン(イングランド)
○ エムバペ(フランス)
得点王の考え方はシンプルで、①力の落ちる相手と当たって稼げる ②得点がエース1人に集中していて、PKも蹴る ③勝ち進んで試合数が増える――この3つを満たす選手が獲ると見ている。
◎ケインは3条件がきれいにそろう。①イングランドの組(クロアチア・ガーナ・パナマ)は、フランスの組より稼ぎやすく、特にパナマ相手は大量点が見込める。②イングランドの得点はケインに一極集中で、PKも蹴る。今季バイエルンでリーグ36ゴール、予選も8戦8発の大エースだ。③ベスト4+3位決定戦まで進めば、試合数も決勝に行く選手と並ぶ。穴がない。
○エムバペは、個の力なら文句なしの世界No.1。レアル・マドリードで今季も大暴れの絶対エースで、2022年大会の得点王、PKも蹴る。ただ、フランスはデンベレ(昨季バロンドール)をはじめ点取り役が多すぎて、得点が分散しやすい。さらにグループでセネガルという堅い相手がいて、ここで止められる可能性もある。だから今回は対抗に置いた。
メッシ(アルゼンチン)やハーランド(ノルウェー)も、もちろん怖い存在。ただメッシはラウタロやフリアンと得点が割れるうえに年齢の壁があり、ハーランドはノルウェーが勝ち上がれず試合数が足りない。だから本命・対抗はこの2人で動かないと思っている。

キープレイヤー紹介

ここからは独断と偏見で、僕が注目している各国のキープレイヤーを紹介したい。私的バイアスたっぷりに、各国の屋台骨を支える顔ぶれを並べた。
チェコ|MFトマーシュ・ソーチェク(ウェストハム) ―― 192cmの長身を生かした空中戦と、ゴール前への飛び出しが武器のボックス・トゥ・ボックス型。20年ぶりのW杯に挑むチェコの、中盤を背負う経験豊富な柱だ。
カナダ|FWジョナサン・デイヴィッド(ユヴェントス) ―― カナダ史上最高のストライカー。リールで毎年ゴールを量産し、昨夏ユヴェントスへ。自国開催のW杯で、開催国の得点源として大暴れを狙う。
ブラジル|MFブルーノ・ギマランイス(ニューカッスル) ―― ニューカッスルの心臓部を担う司令塔。攻守の切り替えとボール奪取、的確な配球が持ち味。アンチェロッティ・ブラジルの中盤を統率する。
モロッコ|MFブラヒム・ディアス(Rマドリード) ―― レアル・マドリードで違いを作る技巧派。スペイン育ちながらモロッコ代表を選んだ男が、ベスト4再現を狙うアトラスの獅子に創造性をもたらす。
スコットランド|MFスコット・マクトミネイ(ナポリ) ―― ナポリをセリエA制覇に導いた立役者で、リーグMVP級の働きを見せた。ゴール前への迫力ある飛び出しで、スコットランドを牽引する。
アメリカ|MFクリスティアン・プリシッチ(ACミラン) ―― “キャプテン・アメリカ”ことUSMNTの主将。ACミランの右で違いを作るドリブラーで、開催国アメリカの象徴的存在。地元開催で輝けるか。
ドイツ|FWニック・ヴォルテマーデ(ニューカッスル) ―― 急成長中の新鋭センターフォワード。長身を生かしたプレーと得点力でナーゲルスマン・ドイツの前線に新風を吹き込む。僕の見立てでベスト16で激突するフランス戦で台風の目になれるか。
オランダ|MFライアン・フラーファンベルフ(リヴァプール) ―― リヴァプールの中盤で一気に覚醒した万能型。長い脚で運び、奪い、つなぐ。オランダの中盤に推進力をもたらす存在だ。
スウェーデン|FWヴィクトル・ギェケレシュ(アーセナル) ―― アーセナルが射止めた大型ストライカー。前線からの推進力と豊富な得点力が武器。イサクと組む北欧の大黒柱だ。
ベルギー|FWジェレミー・ドク(マンチェスターC) ―― マンチェスター・シティの快速ドリブラー。一対一の打開力はリーグ屈指で、止めるのは至難。黄金世代の最終章を担うベルギーの飛び道具。
スペイン|MFペドリ(バルセロナ) ―― バルセロナとスペインの心臓。狭いスペースで前を向き、ボールを失わない技術は世界屈指。EURO王者の中盤を統べる司令塔だ。
ウルグアイ|MFロドリゴ・ベンタンクール(トッテナム) ―― トッテナムの中盤を支えるバランサー。冷静な状況判断とボール奪取で、ウルグアイの心臓部を担う。
フランス|MFマイケル・オリーセ(バイエルン) ―― バイエルンの右で今季52試合53ゴール関与という異次元の数字を残した。左足の精度とドリブルで違いを作る、エムバペと並ぶフランス攻撃の新たな主役だ。
ノルウェー|MFマルティン・ウーデゴール(アーセナル) ―― アーセナルのキャプテンを務める司令塔。創造性あふれるラストパスでチャンスを演出し、ハーランドの得点を引き出す。ノルウェーの頭脳だ。
アルゼンチン|MFアレクシス・マック・アリスター(リヴァプール) ―― リヴァプールの中盤で攻守に効く万能型。2022年の世界制覇も経験済み。メッシのラストダンスを中盤から支える、王者の実力者だ。
オーストリア|DFコンラート・ライマー(バイエルン) ―― バイエルンで右サイドバックもこなすダイナモ。激しい対人とアップダウンで、オーストリアの右サイドに推進力を与える。
ポルトガル|MFヴィティーニャ(PSG) ―― PSGのチャンピオンズリーグ連覇を中盤から牽引した心臓部。狭い局面でのボール循環と運動量で試合を支配する。優勝候補ポルトガルの、まさに心臓だ。私的MVP候補。
イングランド|MFデクラン・ライス(アーセナル) ―― アーセナルの中盤に欠かせない支柱。豊富な運動量とボール奪取に加え、直接FKという新たな武器も。予選無失点のイングランドの守備の起点だ。
クロアチア|DFヨシュコ・グバルディオル(マンチェスターC) ―― マンチェスター・シティの最終ラインを担う若きDF。対人の強さとビルドアップを兼ね備え、左サイドバックもこなす。新世代クロアチアの柱だ。

まとめ

下馬評は、優勝はフランスかスペインかアルゼンチン。それでも僕は、CL連覇のPSG勢を擁する中盤の充実と、勝負どころで勝ち切る力にかけて、ポルトガルの優勝に賭けてみたい。日本はベスト8まで勝ち上がり、これまでで最高の景色を見せてくれると思っている。
正直、もっと違うアップセットもあるだろうし、ノックアウトステージの組み合わせも微妙に異なるだろうから、完全に僕のバイアスたっぷりの妄想予想でしかない。
でも、こうやって自分なりに予想して大会を追いかけるのが、W杯のいちばんの楽しみ方だと思う。6月11日(日本時間6月12日)のキックオフが、今から楽しみだ。

【おまけ】この予想を、合法的に“賭け”で楽しむなら

最後に、ここまでの予想を実際に賭けて楽しみたい人向けの話を少し。
日本で合法的にW杯に賭けられるのは、国(独立行政法人JSC)が運営するスポーツくじだけだ。
今大会は、このスポーツくじがW杯を対象にしている。
僕のこの予想は、ちょうど4通りの買い方に乗せられる。
  • 優勝予想(WINNER)
  • 日本代表の成績予想(WINNER)
  • 1試合予想(WINNER)
  • グループステージの勝敗(toto)
ちなみに、得点王(◎ケイン)を当てる商品は国内のくじには無いので、これは読み物として楽しんでほしい。
買えるのは、スポーツくじ公式サイト、Yahoo! toto、楽天toto、ドコモ スポーツくじ、それとコンビニ(ローソン・ファミマ・セブン等)。ネット購入ならClub totoの登録が必要だ。
注意:購入は19歳以上。オッズや締切は変動するので必ず最新を確認すること。当たる保証はどこにもないし、僕の優勝予想は自分でも「穴」と言っている類のもの。あくまで余剰資金の範囲で、無理なく楽しんでほしい。 
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