個々の馬に目を向けると、過去10年のハイパフォーマンス馬は断然ドゥラメンテです。指数がトップなだけでなく、L5指数もダントツのプラス16をマークしました。ラスト200mのラップタイムも最速で、文句なしの内容でした。次いで名を挙げるのはコントレイルです。指数自体はそれほど高くありませんが、L5指数はドゥラメンテに次ぐ2位。そして何より、4コーナーでの距離ロスが非常に大きい立ち回りでした。出走馬全体で見ると、最もレベルの高いレースだったのは2024年です。改めて2024年のL3指数出馬表をご覧いただきたいのですが、ジャスティンミラノの過去2戦はともにドスローで指数が出にくいレースでした。そんな経験値にもかかわらず、皐月賞では厳しいペースを先行し、末脚比べで一瞬見劣りしそうになったところを、ラスト100mで強靭な踏ん張りを見せて勝利しました。未体験ゾーンをクリアできたのは、優れた天性の資質の賜物です。順調にレースキャリアを積めていれば、ドゥラメンテやコントレイルに並ぶ名中距離馬になっていた可能性は極めて高かったと思います。