TOP
ログイン 新規登録
2021年産馬クラシックロード vol.069 13 競馬
目次
今回は現3歳馬における3/31までの芝1600m以上のレースで勝ちを収めた延べ400頭程度の指数ランキングを紹介していきますが、その前に2011年産馬、2014年のクラシックを戦った世代から1年毎のランキングを見ておきたいと思います。世代レベル云々という部分に関係するおもしろい結果となっているはずです。まずは指数ランキング上位44位までの表をご覧ください。
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
この条件は毎年400レースほど組まれています。指数44位というのは上位10%辺りに相当します。指数ランキング10位辺りの値は年によって様々ですが、指数44位の値は6971の範囲内に収まっています。また上位5%辺りに相当する指数20位の値も7375の範囲内となっており、上位510%のレベルは毎年さほど変わりません。次は上がり600mのレベルを表すL3指数のランキング上位44位の表です。
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
Select an Image
L3指数ランキング10位の値は各年1315とまずまず近いレベルですがトップ値は様々。20オーバーがマークされたのはこの10年で計8例あり特筆すべき馬はマカヒキ。またリバティアイランドも指数そのものは低いですが新馬でマークしたという点は価値が高いです。そして最も特徴的なのは現4歳馬となる2020年産馬世代。他の世代と大きく異なる点があります。それが何を指すかわかるでしょうか?その違いを以下に記します。
2011年産馬:12
2012年産馬:8頭
2013年産馬:9頭
2014年産馬:11
2015年産馬:11
2016年産馬:10
2017年産馬:13
2018年産馬:8頭
2019年産馬:10
2020年産馬:3頭
L3指数ランキング上位44頭の内、指数が100位以内となった頭数です。2020年産馬は3頭と極端に少ないです。ペースが緩ければ上がりの脚が速く使えてその結果L3指数が高くなります。その一方でペースが緩いため走破タイムが速くならず指数は低くなります。このトレードオフの関係性は絶対的ではありますが、能力が高い馬というのはある程度高い指数が出るペースとなっても上がりの脚をしっかり使ってくるわけで、それがこのような形となって現れてきます。わかりやすい例なら2011年産馬。ハープスターが指数33位でL3指数が2位、指数が3位でL3指数が20位、イスラボニータが指数9位でL3指数が12位。33月終了時点でこの2頭は目立った存在でした。最近なら2019年産馬。L3指数ランキング上位馬の中でナミュール、イクイノックス、ダンンベルーガらは指数も上位にランキングされています。そのような存在が2020年産馬の牡馬ではソールオリエンスのみ。もし軒並み高い指数を叩き出している世代ならまだしも、指数ランキングを見てもどちらかと言えば低調な世代。33月終了時点で牡牝関係なくリバティアイランド1強と見える世代であり、俗に言われているレベルの低い世代というのは、私が算出しているこの各指数データでもきっちり物語っています。もう少し突っ込んだ話をするならば、時が進んでもグレードレースでのペースが一向に上がらず追走力が鍛えられる機会に恵まれなかったという点が大きいです。折り合い重視、終い特化型のレースが重宝されてきた弊害ですね。
この世代レベル論というのは古馬混合レースが始まると、その結果によってレベルが高いか低いかある程度わかってきますが、それはあくまでも一緒にレースを走る23世代での比較論がほとんど。同じレースを走る機会のない世代同士ではレベル比較を行うのが難しいです。その点、私はこういった指数値を30年ほど算出し続けていてALL TIMEで通用できるような算出基準を設け、今でも何十年も前の指数を再検討したりすることがあります。現4歳馬、特に牡馬については皐月賞を迎える時点で低調気味の世代と判別できるわけで、この世代としては珍しくよく流れた皐月賞でしっかりとした末脚を使えたのはソールオリエンス1頭のみ。続く日本ダービーは厳しさがまるでないペースでレースが進み、結局ペース耐性力が鍛えられる経験が乏しいまま春シーズンを終了したのですから、古馬と戦う秋以降で成績が振るわないのは自明のことでした。
それでは同じ抽出条件で2021年産馬延べ435頭のランキングを見ていきましょう。ちなみに前述のL3指数上位44頭の中で指数が100位以内というのは12頭います。つまり傾向としては2019年産馬までと同じであり、通常通り能力の高い馬というのがデータとしてしっかり現れている世代です。繰り返しますが2020年産の牡馬だけは特異な年でした。

この続き:4180文字 / 画像116枚

2021年産馬クラシックロード vol.069
Mahmoud
1000円