「前半○○○m何秒で通過」といった表現を私も良く使いますが、同スプリットタイムで走ったからといって馬場差の違い以外にペース配分が異なったりするので一概に同じ負荷だったとは語れないところがあります。今回のジャパンカップではタイトルホルダーが早々と控えた影響でパンサラッサはスピードをさほど上げずにハナに立つことができ2400m戦に挑む上では上々の滑り出し。前半400mのラップタイムは24.25:12.70-11.55。ここから200m11.8程度のペースで走り続ければ上位争いを繰り広げた可能性はかなり高かったように思います。平均完歩ピッチの観点からすると前半1200mトータルの平均値は昨年の天皇賞・秋が0.418秒/完歩、このジャパンカップが0.424秒/完歩とゆったりとしたリズムで走れており本来は悪くないのですが、その結果ストライド長は昨年の天皇賞・秋を大きく上回っています。想定以上にハミを取ってしまった場合はピッチが速くなるケースが多いのですが、今回のパンサラッサはストライドをグングン伸ばす方向性にシフトしていました。前半400~1000m区間での100m毎のラップタイムは33.30:5.62-5.54-5.55-5.54-5.54-5.51。100m5.54~5.55と極めて一定のスピードで走り続けた後、吉田豊騎手のコメント通りバックストレッチで手前を替えてからはピッチも速くなり、概ね前半1100m辺りまでの走りの負荷は甚大でした。結局ジャパンカップでの200m毎のラップタイムは以下のような内容となりました。