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目次
明日行われる東京大賞典をコース特性、厩舎力、近パ、人気別成績、出走馬分析の視点から見ていくフル展望記事です。地方でも好調の「近パ妙味馬」も記載しています。

<コース特性>

大井D2000mはとにかくタフなコースで、特に上級戦は消耗戦となって「もう一段のギアチェンジ」が求められる舞台。3~4コーナーには傾斜もあり、内から8mの地点で20㎝、内から24mの地点では60㎝となっている。多少、先行有利の流れになったとしても、必ず最後には「もうひと踏ん張り」が問われるため、楽逃げ叶いそうな逃げ馬よりも、消耗戦に強い差し、追い込み勢から入るのがセオリーと言える。同コースで行われる東京大賞典のオメガパフュームの4連覇、ホッコータルマエ&スマートファルコンの2連覇に代表されるようにリピーターコースでもあり、大井D2000m実績には要注目。厩舎力に関しては「厩舎力問われる帝王賞、問われない東京大賞典」という傾向あり。近パは帝王賞、東京大賞典に限らず、1~3位の中に答えがあることが多い。まずは近パ上位陣の取捨がポイントといえる。上位厩舎の実力馬をそのまま信じるか、リピーターに振っていくか、はたまた近パ1~3位の中に答えを求めるか。いずれにせよ、スピード寄りのタイプではなく、根性型のスタミナタイプを狙っていくことや、上級戦であれば、逃げよりも差しから入りたいコースである。

<厩舎力(中央)>

S厩舎 グロリアムンディ
A厩舎 ウシュバテソーロ、ドゥラエレーデ、テンカハル
B厩舎 キングズソード
C厩舎 該当なし
D厩舎 ノットゥルノ、ウィルソンテソーロ
E厩舎 該当なし
F厩舎 該当なし

<厩舎力(地方)>

S厩舎 該当なし
A厩舎 該当なし
B厩舎 該当なし
C厩舎 該当なし
D厩舎 ミックファイア、マンガン
E厩舎 該当なし
F厩舎 該当なし
2019年 B-地方A-地方C
2020年 B-地方A-C
2021年 B-C-C
2022年 C-D-C
参考資料
2023年 帝王賞 D-B-A
2022年 帝王賞 B-S-C
2021年 東京大賞典 B-D-D
2021年 帝王賞 D-地方-D
2020年 東京大賞典 B-地方-C
2020年 JBCクラシック S-B-A
2020年 帝王賞 S-B-A

<近走パフォーマンス>

1位 100 ウシュバテソーロ
2位 99 キングズソード
3位 98 ウィルソンテソーロ
4位 97 ドゥラエレーデ
5位 96 グロリアムンディ
6位 95 テンカハル
7位 94 ノットゥルノ
8位 93 ミックファイア
2019年 1位-8位ー7位
2020年 2位-圏外-1位
2021年 6位-7位-5位
2022年 2位-4位-1位

<近パ妙味馬>

・グロリアムンディ
・テンカハル

<人気別成績>

1番人気 (4-3-2-1)
2番人気 (2-3-2-3)
3番人気 (3-1-2-3)
4番人気 (0-1-1-9)
5番人気 (1-1-0-8)
6番人気 (0-0-1-9)
7~9番人気(0-1-2-27)
10番人気以下(0-0-0-52)
2013年/馬連240円/3連複160円(1-2-3)
2014年/馬連300円/3連複4310円(1-2-8)
2015年/馬連430円/3連複2920円(3-1-6)
2016年/馬連1050円/3連複590円(5-1-2)
2017年/馬連970円/3連複690円(3-2-1)
2018年/馬連340円/3連複250円(3-1-2)
2019年/馬連4100円/3連複7550円(2-5-4)
2020年/馬連2200円/3連複4010円(1-9-3)
2021年/馬連490円/3連複2770円(1-3-7)
2022年/馬連1600円/3連複970円(2‐4‐1)

<出走馬分析>

ウシュバテソーロ(日本テレビ盃1着)
後ろから行く馬が好スタートを決めて好位を取って、インで脚を溜めて、コーナーでも加速出来て、さらに直線で再加速。もう強いの一言ですね。適性うんぬんではなく、能力がずば抜けていて、他馬を全く寄せ付けない完勝劇。芝馬のようなスピードの乗り方には感嘆の溜め息がもれました。そもそもはタフな馬場を外から豪快に差して来るようなタイプ。それがこうも器用に立ち回られたら死角がなくなってしまいますね。とにかく強さ際立つ走りっぷりでした。
(川崎記念1着)
スタートを決めて前を見る形での中団待機。ホームストレッチでテリオスベルが動いた際もじっと我慢。とにかく自分の形に徹していました。レースラップは6.8-11.3-12.5-13.5-12.6-13.1-13.8-12.3-13.3-13.7-13.1、向正面12.3秒というラップが刻まれた時も全く無理している様子はなく、2周目3コーナーからは抜群の手ごたえで進出。テーオーケインズが外に回したのを見て、テリオスベルとライトウォリアーの間を突く作戦を敢行しました。横山和騎手はレース前、コースへの対応を課題に挙げていましたが、ものの見事に対応。最後、テーオーケインズに詰め寄られはしましたが、中身の濃い次に繋がるレースになりました。東京大賞典の圧勝劇を見れば、誰でも強いと感じるものですが、今回の川崎D2100mへの適性は決して高くないと思うんですよね。それでも、こうしてクリアして、3着以下に4馬身以上付ける訳ですから大したものです。私の中ではオメガパフュームと重なる部分があって、直線が長いコースでの爆発力を秘めた馬との認識。そこに加えて、器用さも備えた馬だなと、今回の走りを見て感じました。ただ、思ったよりも良い位置で競馬が出来たことや、勝負どころの進路取りで騎手の好判断が光ったことなど、当馬の力だけではない部分があったのは確か。「小回り得意」と断言するのは早いとは思っています。次走はドバイを視野に入れているとのこと。力強さという点ではテーオーケインズより上だと思うので、海外の舞台でどこまでやれるのか、興味が湧きますね。
キングズソード(JBCクラシック1着)
これまでの後方で溜める形から一変。スタートから伸びやかなフットワークで先手を取って、初めて経験する地方ダートをもろともせず。オーストラリアの砂を入れて砂圧10㎝となった馬場で、これだけスピードに乗って競馬が出来るのであれば、相当な適性があると見て良いでしょうね。「能力差感じたアンタレスS」という3走前の評価から、三宮S、阿蘇Sを連勝しての栄冠。最後の伸び脚含め、フロックには見えなかったです。阪神D1800m巧者かつ後方から差せる馬であれば、大井D2000mへの対応は問題ないので、同コースであれば、今後も注目したいですね。
(アンタレスS3着)
道中は後方3番手。12.4-10.6-12.5-12.0-11.9-12.1-12.2-12.5-13.3、前半35.5秒、後半38.0秒という超ハイペース競馬となり、勝ち馬以外の先行勢はスピード対応出来ず失速したところに岩田康騎手得意のイン突き。読み通りの鋭い末脚で伸びて来ての3着でした。展開ズバリ、適性ズバリのレースでの上がり最速、一見すると素晴らしいんですが、最後は止まっているんですよね。私としては「迫って3着」をイメージしていたので、「止まって3着」にはやや不満が残りました。岩田康騎手は「枠順の差」と言っていましたが、決してそんなことはなく、前2頭とは能力差を感じましたね。ただ、後続は完封していますので、やっぱりこの馬も力があるのは間違いないです。馬群を割れる追い込み馬という珍しいタイプでもあるので、不発の少ないタイプとして付き合っていきたいです。
ドゥラエレーデ(チャンピオンズC3着)
前で受けての踏ん張り3着。ムルザバエフ騎手は「追い切りで気持ちの成長を感じていましたし、前に乗った競馬のイメージでレースに臨みました。テーオーケインズと並んだ直線でファイトしてくれて、ダートの走りも問題なかったです。来年にはいっぱい夢のある馬です」とコメント。冬場、ムルザバエフ、先行粘り込みのパターンは昨年のホープフルSをなぞる形。UAEダービー2着の実績、宝塚記念参戦でタフさとトップクラスと対峙した経験、そして、セントライト記念で再度のスピード強化からのダートGⅠ参戦。これが上位厩舎の戦略なのだとしたら、御見それしました、というよりないです。レモンポップの作り出したレースラップ12.5-11.0-12.9-12.4-12.1-12.4-12.6-12.1-12.6、1000m通過は芝並みの60.9秒の速さ、そこに対応したのは当馬とテーオーケインズの先行勢と、末脚爆発のウィルソンテソーロの3頭のみ。展開どはまりと言えば、それまでなんですが、これまでのレース振りからそれが出来るとは全く予想していなかったです。よくあるダート重賞の流れしか経験していない馬では対応出来ない特殊なレースだったとも言えますが、それはあくまで結果論。ちょっとこの馬に関しては評価が難しいですね。「再現性は薄いが前で粘れるタイプ」程度にしか、今は言葉が見つからないです。次走の走りで判断したいです。
(セントライト記念8着)
スタートを決めてハナを主張。レースラップは12.1-10.9-12.2-12.5-12.4-12.5-12.3-12.1-11.7-11.7-11.0、前半1000m通過は60.1秒の理想的なペース。中山2200m特有の4ハロン勝負ではなく、実質は3ハロン勝負。こうなると「立ち回り力」が生きて来る展開になるのですが、異常だったのはラスト1ハロンの11.0秒。急坂を受けながら急激な加速、ここに先行勢は対応出来ずでした。理想の形に持って行くも、地力で勝る面々に全く太刀打ちできなかった、そういうレースだったと言えるでしょう。近パ上位でも即切りした理由は「強さを感じなかったから」、これは再三言ってますが、ホープフルSのレベルは平凡、その後の芝でのパフォーマンスはいまいちですし、伸びしろの面でも、厳しさ感じる敗戦でした。
(宝塚記念10着)
7番人気と思いのほか、人気していましたが、内容に強調すべき点はなく、展開&馬場バイアスの逆を行っての失速競馬との認識。内が伸びづらい凸凹馬場での外差し競馬、こうなってしまっては力は出せないですね。私はあまり強いとは思っていないので、今後もその見立てでいく予定です。
ウィルソンテソーロ(チャンピオンズC2着)
スタートが上手くいかず、原騎手はすぐに切り替えての追い込み競馬を選択。素晴らしかったのは慌てて動かずにギリギリまで待ったこと。セラフィックコードの動きを見ると、つい動いてしまうものですが、あそこで動くと進路は「外」しかないですからね。我慢したこと、直線でどう捌くか苦労する面はありましたが、最後は物凄い末脚を披露しての追い込み2着。馬もすごいですが、キャリア4年目で、あの我慢が出来るですからね、素晴らしいです。腹を括れる、まさに腹騎手です。それにしても、差し、追い込み勢がなし崩しに脚を使わされたレースにおいて、なぜ当馬だけ伸びて来れたのか。有名な追い切り予想家は「抜群の動き」として◎を打っていましたが、動きが良くてもポテンシャルがなければ通用しないですからね。JBCクラシックで負けたとはいえ、3番人気の支持を集めていたことや、武蔵野S快勝のドライスタウトをかきつばた記念で破っていたことなど、確かに地力はそれなりにあったと思うんです。ただし、4連勝で挑んだ同コースの名古屋城Sではあっけなく敗れていたり、勝ったレースにしても、抜群の末脚というまではいってなかったですからね。近パ9位と人気よりはあったものの、レースをいくら見直しても、このタイミングであの脚を使えるとは到底思えなかったです。3着馬もそうですが、この馬に関しても「フロックとは言い切れないが、かと言って本物かどうかまでは分からない」というのが現時点での考え。次走の走りを見て、ある程度、見えてくるものがあれば、と思います。
ノットゥルノ(チャンピオンズC8着)
直線でウィルソンテソーロに前に入られて不利を受ける形となりましたが、その後、しっかり伸びての8着。あそこでポキッと気持ちが折れないのは立派。JBCクラシックで走られたのは意外でしたが、私が思った以上に力はあるのかもしれないです。期待されると凡走し、よく分からないタイミングで走って来る、私にとっては非常に難しいタイプの馬ですね。
(JBCクラシック2着)
決して脚捌きが良いとは思えなかったのですが、内枠を生かして上手く先手を取ることに成功。あとは武豊騎手の絶妙のペース配分で直線へ。大井D2000mでは珍しい前々決着になりましたが、それでも、最後は勝ち馬に突き放されてのゴール。ただ、評価すべきはテーオーケインズを差し返したところ。勝負根性もうひとつの相手というのはありますが、失速の雰囲気があったところからもう一度伸びたのには驚かされました。昨年の東京大賞典含め、どのタイミングで走り出すか全くわからない謎馬。一つ言えるのは「人気では買いたくない」ということですね。強さはあまり感じないのですが…。
グロリアムンディ(チャンピオンズC13着)
直線で外に出す進路がなく、ハギノアレグリアスに寄られた時に内に逃げるようなしぐさ。根性型であれば、あそこから伸びるのですが、そうしたそぶりはなく。ルメール騎手は「3~4コーナーで手ごたえがなくなった」とコメントしていましたが、レモンポップの作り出したペースがきつかったんでしょうね。後ろから伸びたのはウィルソンテソーロのみで、差し勢にはあまりに厳しい展開。スパッと切れる脚のない当馬にとっては前に行って粘り込む形しかなかったと思います。ただ、勝負所で手ごたえが怪しくなったのであれば、前に行ったとしても…ですね。今回に関しては、異質なレースに対応できなかった、という見立てです。ここまで弱い馬ではないはず。
(平安S1着)
最内枠&スタートの懸念はどこへやら。無理せずの3番手キープから、7.3-11.3-11.8-12.9-12.6-12.3-12.2-12.9-13.0-13.5の前傾ラップの中、早めに動いて前を潰しての勝利。ラスト2ハロンは失速ラップではありましたが、後続には前半脚を使わせて、最後は自分だけ悠々と残る形ですからね。まさにスタミナにものを言わせて押し切った、と言って良いでしょう。私はスピード不足&最内枠でもまれる競馬を懸念していましたが、スピード勝負にさせなかったことやバラける展開に自ら持ち込んだことなど川田騎手の上手さで難なくカバーしていました。レース後「素晴らしい状態ではない中、これだけのパフォーマンスを示してくれました」と川田騎手はコメント。調教での動きから前走からの出来落ちを心配していたそうですが、走りからはそんな雰囲気はなかったですね。一流馬はレースに向けて自分で作っていくと言いますが、そういうところもあるんですかね。基本的にはスピード勝負よりもスタミナ勝負に向く馬だと思っているので、そのあたりを頭に入れつつ。あとはピンかパーのタイプであることも忘れずに、ですね。私の予想以上のパフォーマンスを示したレースだったとはいえ、川田騎手のエスコートの素晴らしさも存分にあったので、強いのは間違いないですが、過大評価せずにいたいです。
(ダイオライト記念1着)
スタート後、前を行かせての中団待機。ダッシュ付かずのメイショウフンジンが押してハナを主張し、それを追いかける形で地方勢が追走、さらにホームストレッチでテリオスベルがハナを奪う前掛りの展開。当馬にとっては願ってもない展開になりましたね。そのあたりを見越してなのか、慌てず騒がずの作戦を取る川田騎手、実に落ちついていましたね。あとは自然と前がつぶし合う中、テリオスベルが内馬場を通ったように「力があれば砂圧は問題なし」とばかりにインを突いて突き抜け1着。すべてにおいて恵まれていたとはいえ、一頭だけ力が違いましたね。ピンかパーのタイプだけに絶対的な信頼まではないですが、走りを見ると、非常にバランスの取れたパワー型のフットワークをしており、いかにも大久保龍厩舎馬という感じでした。チュウワウィザードの後継になれるかと言われると、まだまだですが、十分素質を感じる走りに映りました。今回は相手にも展開にも恵まれましたが、次に繋がる好内容だったと思います。
テンカハル(浦和記念3着)
前半付いて行けずに後方3番手。地方馬相手に前を取れないのは「ちょっと…」という部分で、さらに2周目に入った向正面では押して行くも反応はもう一つ。明らかにディクテオンの方が手ごたえは良かったですね。コーナーでの加速もしんどそうでしたし、何より感じた出来の悪さ。このレースに関しては「本調子ではなかった」、そのように思います。前走のブラジルCを見ても分かる通り、分かりやすいスタミナ型差しタイプ。他馬がバテても、当馬はスタミナにものを言わせて行けるので、そこは大きな強み、タフな条件でより輝くタイプだと思います。
(日本テレビ盃2着)
最内スタートゆえにラチを意識してそっと出す形。例によって無理せずの構えで、向正面から動いていくことに。コーナーでの加速はいまいちでしたが、直線を向いてからの脚はさすが東京D2100m巧者。追えば追うだけ伸びるのは、スタミナ型の典型ですね。パワーを問われる馬場で、より力を発揮出来る、そういうタイプに見えますし、並ばれてからもう一伸びできる根性もある馬。地方で輝けるタイプだと思います。
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