【菊花賞2026】ダノンヒストリー「調教停止」の噂は本当か|人気3頭の陣営の言葉と、京都の"勝ち馬の型"
想定2番人気のダノンヒストリーに、10月の頭から「調教停止」「追い切りができていない」という話がネットで出回りました。本当なのか。人気馬の調子の話なので、陣営の言葉と調教の日程で確かめました。判定は有料部分に書いています。
もう1つ、ロブチェンのマイナス4キロの正体も追いました。京都で行われた菊花賞8回で、520キロ以上の馬体重で走った馬は11頭いて、3着以内に入った馬は1頭もいません。二冠馬ロブチェンの前走、神戸新聞杯の馬体重は518キロでした。レースのあと、杉山調教師は「もう1つパンプアップして」と話しています。筋肉を付けて、体をもうひと回り大きくしたいという意味です。2キロ増えれば、520キロに届きます。
ダノンヒストリーと想定3番人気のゴーイントゥスカイは、京都の菊花賞を勝った馬に共通する形(型)から外れている所があります。どこかは、下の表で見ます。その外れを、陣営はこの2週間で埋めてきたのか。3頭の言葉と調教を並べて見ます。動画でも同じ3頭を調べています。
https://youtu.be/3c8KtDcK1RQ
【超要約】
ロブチェンの神戸新聞杯マイナス4キロは「筋肉が落ちた」。夏の坂路が軽かったと陣営が認め、いまは普段の坂路を4ハロン65秒切りに強めた
ダノンヒストリーの「調教停止」の噂のもと=「10/1を最後に時計が出ていない」という書き込み。その5日間には月曜の全休日が入っていた(判定は有料部分で)
ゴーイントゥスカイは上がり1位が2走続く一方、京都の8回で4コーナー10番手以下は62頭で3着以内3頭。3コーナーで動いた9頭の記録と、もたれへの手当てを有料部分で
枠は木曜に見る。京都の8回で、13〜18番は47頭中12頭、1〜8番は64頭中6頭が3着以内
型に全部当てはまる馬は4頭だけ(1頭は二冠馬、あとの3頭の名前と木曜からの見どころは有料部分で)
京都の菊花賞を勝った8頭の型
京都で行われた菊花賞は、2016〜20年と2023〜25年の8回です。2021・22年は阪神で行われたので、型には入れていません。
この8回で走った馬は143頭で、3着以内に入ったのは24頭です。ざっと6頭に1頭が3着以内に来る、というのが目盛りになります。
表の「4コーナー」は最後の直線に入る手前のカーブ、「上がり」は最後の600mのタイムです。勝った8頭には、そろって当てはまる形があります。
見るのは右端の列です。6頭に1頭(17%)より少なければ、外れた側が不利です。
項目 | 勝った8頭 | 外れた側 | 外れた側の3着以内
前走の着順 | 全頭3着以内 | 4着以下 | 52頭中2頭
前走の距離 | 2500m・2600mは0頭 | 2500m・2600m | 10頭中0頭
本番の馬体重 | 全頭520キロ未満 | 520キロ以上 | 11頭中0頭
4コーナーの位置 | 全頭2〜7番手 | 10番手以下 | 62頭中3頭
本番の上がり | 全頭3位以内 | 4位以下 | 111頭中6頭
520キロ以上の馬と、2500m・2600mのレースから来た馬は、1頭も3着以内に入っていません。前走で4着以下に負けた馬は、25頭に1頭ほどしか3着以内に来ていません。4コーナーを10番手以下で回った馬は、20頭に1頭ほどしか3着以内に届いていません。
4コーナーを先頭で回って勝った馬はいません。ただ、1〜3番手で回った29頭からは6頭が3着以内に来ていて、3着までなら前の位置は不利ではありません。
上がりの順位だけは、本番で走ってみないと分かりません。本番で上がり1位だった13頭は、9頭が3着以内に入りました。2走続けて上がり1位だったゴーイントゥスカイは、この記録の後押しを受けます。
人気3頭を型に当てると
上の型のうち、レースの前に分かる4つを人気3頭に当てました。馬体重と4コーナーは、前走の記録で見ています。○は型どおり、×は外れ、△は型の端にかかっている所です。
型 | ロブチェン | ダノンヒストリー | ゴーイントゥスカイ
前走の着順 | ○ 1着 | ○ 1着 | × 6着
前走の距離 | ○ 2400m | × 2600m | ○ 2200m
馬体重 | △ 518キロ | ○ 478キロ | ○ 502キロ
4コーナー | ○ 4番手 | ○ 先頭 | × 11番手
ロブチェンに×はありません。ただ、馬体重が型の端にかかっていて、陣営は増やす側の言葉を口にしています。
ダノンヒストリーは、前走の距離で外れました。2600mを走ってから菊花賞に来た馬は、京都の8回で6頭いて、3着以内は0頭です。
ゴーイントゥスカイの×は2つですが、どちらも位置取りから来ています。前走のセントライト記念は、11番手から上がり1位で追い込んで、届かずに6着でした。
ロブチェン|マイナス4キロの正体と、2週間で消えた緩さ
ロブチェンは6戦すべて3着以内で、馬体重は512キロから522キロの間を行き来してきました。ダービーは522キロで勝っています。東京の2400mでは、大きな体は邪魔になりませんでした。
気になるのは菊花賞の3000mです。阪神を含む10回に広げると、5番人気以内に推された520キロ以上の馬は5頭いて、着順は4着・4着・6着・7着・8着でした。2024年のダービー馬ダノンデサイルも、522キロ・1番人気で6着に終わっています。
神戸新聞杯のマイナス4キロは、陣営にとって予定外でした。杉山調教師(9/21)は「休み明けはプラス体重でと思っていたので、そこ(マイナス4キロ)は誤算だったけど」と振り返っています。そのうえで「もう1つパンプアップして本番に向けていい状態に持って行き、なんとか3冠を獲れれば」と話しました。
その4キロの中身を明かしたのが、ロブチェンを担当する房野助手です。1週前の追い切りのあと、「調教が軽かったことでマイナス4キロは明らかに筋肉が落ちたものでしたね」と明かしました。
夏のあいだ、ロブチェンは春先と同じ調教で、ふだんの坂路(坂道のコース)を4ハロン(800m)70秒くらいで乗られていました。房野助手は「その分、ちゃんと緩みましたね(笑い)」と言い、続けて「ボク自身がきれいに楽に走れていたとジャッジしてしまってトレーニングになっていなかった」と認めています。
70秒は、追い切りの日の時計ではありません。2週前の追い切りは4ハロン55秒4で、ふだんの70秒はそれより15秒遅い、流して走る速さです。
今回はその反省から、ふだんの坂路を4ハロン65秒を切るくらいまで強めています。房野助手の言葉です。「ラップを見てもらえば分かるけど、悔いのない仕上げで攻め込んでいます」。
2週前(10/7)は、栗東の坂路を1頭で走って4ハロン55秒4でした。騎手が追わずに走らせたままの「馬なり」です。杉山調教師はこのとき「引き続きまだ緩さもありますが、変わりなく来ているのが何よりです」と認めていて、緩さはまだ残っていました。
1週前(10/15)は、栗東のウッド(木くずを敷いたコース)で3頭並んで追い切りました。前の2頭を行かせて大外から追い、6ハロン80秒7、最後の1ハロンを11秒4で走って半馬身ほど前に出ています。
乗った松山騎手は「先週、乗った時は神戸新聞杯より緩さを感じましたが、今日はそれもなく、このひと追いでもう一段階良くなるイメージでした。今日に関しては言うことがないです」と話しました。同じ日に「太め残りの心配はなくなりました」とも言っています。
10/18も坂路で4ハロン57秒5を、馬なりで走りました。ロブチェンはいつも、1週前にしっかり追って、レースの週は軽めに済ませています。
緩さと太めは、1週前の追い切りで消えました。残る穴は2つです。
1つは、当日の馬体重です。房野助手は「520キロ近い馬体でピッチ走法なら不安もありますけど」と前置きしています。そのうえで「ロブチェンはストライドが大きいし、おそらく出走馬の中で3000mを一番少ない歩数で走れると思います」と語りました。ピッチ走法は脚の回転で進む走り方、ストライドは1歩の幅のことです。房野助手は「日本の軽い馬場なら体重は気にしなくていいと思います」とまで言い切っています。
もう1つは、ゲートです。神戸新聞杯のあと、松山騎手は返し馬の緩さと並べて、ゲートの反応を課題に挙げていました。ゲートについては、そのあと陣営の誰も口にしていません。
1984年以降、菊花賞に出た二冠馬は8頭で、5頭が勝ちました。勝てなかった3頭のうち、2006年のメイショウサムソンは当日518キロで4着です。
ロブチェンの穴は、2週間でかなりふさがりました。では、ほかの2頭はどうか。ゴーイントゥスカイの陣営が1週前にわざわざ確かめたこと、型に全部当てはまる残りの3頭の名前、そしてダノンヒストリーの「調教停止」の噂が本当かどうかの判定は、有料部分で並べます。
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