「あの馬はサウスポーで左回りが得意だ」みたいなフレーズを耳にすることがあります。右回り・左回りで成績が偏っている馬がいるのは確かで、そんな言及をされるのはある意味自然なことだと思います。例えば左回りの競馬場ならコーナー区間を左手前で走るわけで、左手前で走るのが上手な馬だと左回りで良績を上げられやすいと考えるのはわからなくもない話。栗東坂路の追い切り映像だと分かりやすいのですが、手前の違いでフットワークが異なる、正しく表現するならば得意・不得意な手前が分かれるタイプの馬が時々見受けられるので、そういった馬は右・左のコーナリングで得をする、あるいは損をするケースは確かにあるのでしょう。しかし、コーナーを回り切ると原則的に馬は手前を替えるので、要はコーナー区間で得をするのと直線部で得をするのと、どちらの比重が高いかの問題。コーナー半径がどうだとか、直線の長さがどうだとか、そんな視点を無視した結果のみで語られているのが実態だろうと感じます。現在の新潟競馬場芝コースは3~4コーナーの半径は内外同じですが内回りの最後の直線の長さは358.7m、外回りは658.7mと300mもの違いがあり、当然スパート始動の位置がコーナー区間か直線区間となるのかという違いも生じます。簡単に言い換えれば新潟芝外回りの3~4コーナーは力を入れて走るケースが少なく、一方新潟芝内回りの3~4コーナーは力を入れて走るケースが増えてくるわけで、コーナー区間での負荷は大きく異なるのが実態。この両コースを一括りに左回りと捉えるのは個人的に大いなる違和感を覚えます。先日話題になった小回りコースか否か、という問題も密接に関係しているのが右回り、あるいは左回りが得意という判定の土台ですね。