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札幌記念 厩舎力&全頭解説 mdi-share-variant mdi-heart-outline 21 競馬
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目次
明日行われる札幌記念のフル展望記事です。夏のGⅠと言われるほど、好メンバーが集まった札幌2000m戦の攻略ポイントは!?今回は全頭解説付きの展望となります。無料設定にしていますので課金せずにご覧ください。
【札幌記念】
<コース特性>

スタート地点は正面スタンドの4コーナー奥ポケット。最初のコーナーまでは約380mあるため、芝1800mに比べて、前半の流れは落ち着きやすい。ただし、極端に遅くなることはない。クラスの差は中盤3ハロンに表れ、上級戦になると、厳しい流れになる。8枠は割引が必要。1番人気の馬券率は61.4%、3年連続で率を落とし、ローカル2000mトップの座から陥落、現在は平均レベル。逃げ馬の馬券率は27.4%、昨年急上昇、同距離の11コース最下位から脱した(最下位は新潟)。ただし、逃げ残りが多い函館とは依然として20%以上の差があり、函館2000mを逃げて勝ってきた馬にとっては鬼門であることに変わりはない。上がり最速馬の馬券率は75%、昨年大きく率を落とし、2000m戦の中で3位から5位に下降。脚質はクラスを問わず、少し先行有利。ただし、札幌記念は差し有利。騎手はルメール(53.5%)の1強ムード。前走は2400m、2200m、2000mの順。距離短縮組が距離延長組を圧倒。社台系はノーザンF(31.9%)、追分F(31.1%)、社台F(24.4%)、社台C(20%)。厩舎はS評価が抜けており、厩舎力と成績が比例関係にある。近パとの相性も良く、順当に走る傾向。中盤3ハロンの影響でタフな勝負になりやすく、それが逃げ馬不振に繋がっている。ローカル屈指の王道コースと呼べる札幌1800mと比べると、1番人気、社台系、逃げ馬、上がり最速馬の馬券率など、どの項目も率を落としており、王道コースから少しズラして考えるのがベター。札幌記念はGⅠ並みのギアチェンジ力が問われるため、瞬発力や能力の差が浮彫になる。
<厩舎力>
2020年 C-S-C
2021年 S-S-S
2022年 A-S-B
<近走パフォーマンス>
1位 100 ジャックドール
2位 99 ヒシイグアス
3位 98 ウインマリリン
4位 97 ダノンベルーガ
5位 96 シャフリヤール
6位 95 プログノーシス
7位 94 マテンロウレオ
8位 93 ソーヴァリアント
9位 92 イズジョーノキセキ
10位 91 ウインマイティー 
2020年 1位-4位-2位
2021年 4位-2位-圏外
2022年 2位-1位-10位
<近パ妙味馬>
予想時に公開
<人気別成績>
1番人気 (0-4-3-3)
2番人気 (5-1-0-4)
3番人気 (2-0-0-8)
4番人気 (0-1-3-6)
5番人気 (2-0-1-7)
6番人気 (1-1-0-8)
7~9番人気(0-2-2-26)
10番人気以下(0-1-1-53)
2013年/馬連4230円・3連複20460円(2-8-14)
2014年/馬連400円・ 3連複5310円(2-1-7)
2015年/馬連14080円・3連複33670円(5-8-4)
2016年/馬連1330円・ 3連複3380円(5-1-4)
2017年/馬連37670円・3連複26730円(6-12-1)
2018年/馬連1330円・ 3連複3590円(2-1-4)
2019年/馬連2150円・ 3連複1260円(3-4-1)
2020年/馬連2910円・ 3連複1390円(2-6-1)
2021年/馬連470円・ 3連複3020円(2-1-8)
2022年/馬連930円・ 3連複4190円(3-2-5)
<レースラップ>
2018年(稍)12.5 - 10.4 - 11.5 - 12.1 - 12.6 - 12.4 - 12.0 - 12.6 - 12.5 - 12.5
2019年(良)12.6 - 11.0 - 12.5 - 12.0 - 11.8 - 12.1 - 12.0 - 12.0 - 11.9 - 12.2
2020年(良)12.7 - 11.1 - 12.0 - 12.3 - 12.2 - 12.2 - 11.7 - 11.7 - 11.6 - 11.9
2021年(良)12.5 - 10.9 - 11.5 - 12.5 - 12.5 - 12.4 - 11.8 - 11.8 - 11.7 - 11.9
2022年(良)12.6 - 10.9 - 12.0 - 12.1 - 11.9 - 12.2 - 11.8 - 12.4 - 12.6 - 12.7
<出走馬分析>
ソーヴァリアント(鳴尾記念12着)
スタート後、掛かるように前に進出。1コーナーの入りではすでにエンジンが掛かっており、ルメール騎手は抑えるのに苦労していました。あとは有力どころが前に密集したことで、1000m通過59.6秒にも関わらず先行勢にとって厳しい流れに。最後は外からボッケリーニに被されて少し抵抗するしぐさは見せましたが、ズルズル後退。レース後「今の感じならもう少し短い方が良い」とルメール騎手はコメントしていましたが、そういう問題ではない気もしますね。ひと悶着あったのを引きずってしまい、「不調期」に入っている、そう感じますね。
(中山記念9着)
スタートから4角まで理想的な形でレースを進めるも、勝負どころで反応なしの惨敗。横山武騎手は「こんなに負ける馬ではない」とコメントしていましたが、こうなってしまうのが競馬ですよね。チャレンジCは低レベル戦だったとはいえ、それにしてものレース内容。オールカマーで心房細動に見舞われて、ということはありましたが、もしかしたら、そういう悪いイメージが中山にはあるのかもしれません。完全に憶測なのであれですが、この負け方はちょっと説明が付かないですね。力を発揮してないだけでなく、何の収穫もなし。パドック派は「明かに太い」と評価を下げていましたが、最終追いのところからガラッと変わってしまうとは…これも厩舎力なのかも、なんて思ってしまいました。あとは「血統」ですよね。父オルフェーヴルってのを観ると「あ~あ」と思ってしまう、それ。気性にムラがあるのは父譲りなのでしょう。今年はよく断然人気馬がこけてますが、改めて競馬の難しさを感じたレースになりました。
ウインマリリン(エリザベス女王杯2着同着)
外枠からの王道競馬で残して2着、やっぱり地力はありますね。札幌記念では松岡騎手が上手にインに潜り込ませて3着でしたが、今回は外枠スタートにより、そうした立ち回り戦ではなく、また内馬場が荒れていたこともあり馬場の良いところを回っての戦いにシフト。それで早め先頭からの粘り込むんですから、これは強いです。一時期、不調の波に襲われたことがありましたが、この走りは完全復活と見て良いでしょう。そのサインを感じたのが回顧記事で指摘した宝塚記念であり、そこからの札幌記念、エリザベス女王杯と、理想的な復活曲線と言って良いでしょうね。内枠を引いての立ち回り勝負、ここで+αの力を出す馬なので、そういう条件は積極買い。逆に今回のように必殺技を封じらせた状態(外枠&外伸び馬場)でも、ここまで走れる訳ですから、基本的には「安定型」として付き合っていくべきでしょうね。引き続き「次走以降の注目馬」とします。
(札幌記念3着)
スタート後、松岡騎手は先行策を示唆。ここで包まれたくないジャックドールが内に入れずに外に進路を取ったこと、ソダシの内の枠を取れたことで、ぽっかり空いたインのポケットを取ることに成功。あれはしてやったりでしたね。パンサラッサは行き脚鈍く、同厩舎ユニコーンライオンのアシストを受け手のハナ、それを見る形で被されたくないジャックドール&ソダシは外目追走。そこでラチを頼りたいウインマリリンがスッと入る。さらに流れ落ち着いて先行有利場競馬。ものの見事にレースを自分のものにした、という感じでした。3コーナーからはやや手ごたえ怪しく見えましたが、そこはロベルト系のパワー型。ウインの馬は育成の時点から「タフな馬作り」を目指していることもあって、力の要る馬場、展開では底力を発揮するんですよね。最後はソダシを競り落として、外からアラタの強襲を抑えて3着。実に見事だったと思います。調教の動きもバッチリ戻ってきたようですし、今の感じで行けば秋は楽しみですね。この馬に関しては再三言っている「内枠」「混戦」「タフ馬場」、このあたりが好走の鍵を握ると見ています。
ウインマイティー(マーメイドS2着)
復調見られたと記した前走、今回もスタート後の行き脚が良く、和田騎手は上手く馬群にもぐり込んでの1コーナーに向かっていきました。速いペースに付き合うことなく、後方でじっと構え、不利を受けないように外回し。並みの馬であれば足りないところですが、斤量56㎏を背負っても足りるんですからね。「地力の証明」と言って良いでしょう。4コーナーで似たような手ごたえで上がっていったゴールドエクリプスに付けた差こそ、「格の違い」と言えるもの。馬群競馬が出来て、キレないものの、バテずに伸びて来れる根性型の差しタイプ、それをしっかりと示した価値ある2着でした。年齢うんぬんではなく、単純に「力上位だった」と言えるレースでした。
(京都記念6着)
内枠を生かすことなく外に回すロス競馬。マテンロウレオがした競馬をして欲しかったとまでは言いませんが、ここまで枠の利を放棄されると「もったいない」と感じますね。最後も伸びて来ていましたし、内容としては悪くなかったと思います。直線の挙動もまずまず。復調してきたと見て良いでしょう。
シャフリヤール(ジャパンカップ2着)
これぞS厩舎の極上仕上げ。それをパドックで察した競馬ファンはこぞって単勝を購入。一気に1番人気になりました。外枠スタートということでレースの入りは無理せずの位置取り、それが12番手という形でした。レース上手タイプを思うと内枠ならもっと良い位置で運べたはずで、このあたりは枠の差ですね。一方、極端なスローの団子状態になったのは当馬にとっては大きな追い風になりましたね。直線では外からの差し込み、先に抜け出したダノンベルーガを目標に捕え、さらに内から伸びてきたヴェルトライゼンデをラストのギアチェンジを駆使してかわしたところで、ヴェラアズールの襲撃。やるべきことはやった敗戦であり、持てる力をすべて出し尽くしての2着との評価です。ヴェラアズール、デアリングタクトと同じ上がり33.7秒、勝ち馬は直線の進路取りに苦労し、2着馬はスタート後の位置取りに苦労した、そういうレースでしたね。天皇賞秋ではなくジャパンカップ、明らかに目標をここに絞っていましたし、それでこの負け方なら仕方なし。今後は出し切った後の反動、ここですね。しっかり休養を取って再度のドバイ、このあたりが良いでしょうね。ダービーに次ぐハイパフォーマンスを示した一戦だったと思います。
(天皇賞秋5着)
それなりの競馬でそれなりの着順。可もなく不可もなくですね。パドック派は「状態悪し」を指摘していましたが、やはり目標は賞金が倍増するジャパンカップだったのか。それとも単純にディープ牡馬の成長力のなさなのか。そのあたりの判断は難しいですが、同じく差しに回ったイクイノックス、ダノンベルーガと比べると斤量+2㎏はあったにせよ、物足りなく映りました。ディープ産駒らしい弾け方が見られなかったですし、果たして距離が延びてどうなのか。ちょっと不安を感じる5着でした。
ジャックドール(安田記念5着)
枠を生かしての2番手追走。ウインカーネリアンに外から被された時に慣れない形とあって力んだとのことですが、それでも、上手く流れに乗って直線へ。早々と前を捕えるも、そこから問われる「ザ・東京マイル適性」。ここに関しては見立て通り、ラストのギアチェンジ力のなさを露呈してかわされてしまいました。ただ、私が思った以上に強かったというのが本音で、並みの馬であれば、あのレース振りで掲示板には残れないですからね。「好位差し向きレース」の中、ぎりぎりまで踏ん張ったところにこの馬の東京適性とポテンシャルの高さを見ました。武豊騎手は「無謀な挑戦ではなかった。またマイル戦で乗りたい」と話していましたが、さすがにマイルは厳しいでしょうね。この馬は速いペースを長く刻める中距離馬。速いペースで行って、さらにラストに再加速の問われる王道コースでのGⅠマイル戦だと良さが半減すると思います。「強さは見せたが、東京適性によるものも大きく、またど真ん中のマイル適性はない」、それが今回レースを観た私の答えです。
(大阪杯1着)
武騎手が逃げると周りはプレッシャーを掛けない、なんて言われたこともありましたが、確かに入りはそういう雰囲気がありました。ただジャックドールが刻んだラップ12.4-10.9-12.2-12.0-11.4-11.7-11.5-11.4-11.4-12.5、前半58.9秒、後半58.5秒を見ると、さすがに追いかけることは出来ないですね。ちなみに昨年のラップは12.3-10.3-12.0-12.2-12.0-12.1-11.7-11.5-11.8-12.5、2ハロン目に慌てて主張したことで10.3秒を刻んでおり、結果的にはそれが祟った形となりました。そういう意味では、先行勢が少なく、すんなりハナに立ってマイペース逃げを打てたのは大きかったですね。過去10年の芝GⅠにおいて、逃げ馬が影を踏ませず勝ったのは15レース。そのほとんどはマイル以下であり、2000m以上の括りで見ると、レイパパレ、キタサンブラック、タイトルホルダーの3頭しかいません。いかにGⅠで逃げ切ることが難しいことか。予想時に「キタサンブラック級とは思えない」と書いたのはそうした理由がありました。阪神2000mは逃げ残りも見られるコースではあるんですが、それでも、今回はハイラップを刻んでの逃げ切りですからね。最後、スターズオンアースに詰め寄られたのはあちらが相当強いからであり、ハナ差とはいえ、しのいだジャックドールも評価すべきポテンシャルホースと言えるでしょう。私の中では札幌記念の走りを見てギアの重さが気になったことや、天皇賞秋を見て最後のギアチェンジ力に課題があることなど、私の中ではGⅡ級のイメージがあって…。そうはいっても、こうして勝ち切るんですからやっぱり強いですね。ただ、この二つの課題については私は未だ懸念材料として持っていて、香港での謎の惨敗も含めて、「絶対的な存在ではない」と見ています。素晴らしい勝ち方ではあったが、これ以上を出すのは厳しいとも思っていて、能力値はスターズオンアースの方が上と考えています。
ダノンベルーガ(ジャパンカップ5着)
外枠スタートによるロス競馬。直線では早めに動くもギアチェンジ効かず失速。最後、ヴェラアズール、シャフリヤールにはさまれて川田騎手が立ち上がってましたが、あの時はすでに余力がなかったですからね。これは「力負け」と見て良いでしょう。ラストの末脚勝負に向くタイプではないのと、距離が長かった、これが敗因と見ます。3歳勢が天皇賞秋、マイルCSを制するなど秋のGⅠシリーズで結果を出してきましたが、そこに続くことは出来ず。最後はガス欠で地力不足でしたね。今後ですが、前走後も指摘した「こじんまり感」、そこに収まっていかないことですね。器用に立ち回れる馬なので、案外、大阪杯は合うかもしれません。
(天皇賞秋3着)
道中は中団後方。直線ではインを突く形を選択。以前よりも叩きつけが弱くなっている印象で、走法に変化ありと感じたラストの直線。パワーよりもスピードに寄った走りになっていて、前よりも回転数が上がっているように思いました。一週前の追い切りは賛否両論あって「良くなった」と見る人もいれば「悪くなった」と見る人もいて、その答えが今回の走りだった訳ですが、私は走りが変わったと感じましたね。正直、もっとこじんまり収まってくると思っていたので、未経験の超高速決着に対応してきたのにはただただ驚かされました。馬群競馬はプラスではないにしろ、これまでの経験を生かして折り合っていましたし、イン突きも皐月賞、ダービーで経験したもの。すべてを糧にした3着であり、私が予想していたよりも上のパフォーマンスを示した天皇賞秋でした。距離が延びるのはあまり良くないと思うのと伸び伸び走れる大箱コース向きと思うので、ジャパンカップ、有馬記念よりも香港遠征の方が良い気がしますね。いずれにせよ、馬の変化を感じる好内容となりました。
ヤマニンサルバム(新潟大賞典7着)
すべてにおいて平均点を少しずつ上回るレベルのバランスタイプ。渋った馬場でも結果を出していましたが、さすがに田んぼ馬場は例外でした。ただそんな中でも「それなり」に走れるのは当馬の良さですね。強烈な決め手を持った馬がいないこと、粘り込みの効く馬場、そういった条件で、ですね。重賞で勝ち切るイメージはないですね。
マテンロウレオ(大阪杯4着)
馬の気持ちを優先して乗る横山典騎手が枠を生かしてのインピタ競馬を敢行。彼がこの競馬をするということはマテンロウレオの状態が良かったこと、また前走の経験をしっかりと生かせる力を付けているということでもありました。2、3歳の時はとにかく競馬を教え込む、無理をさせないが信条の横山典騎手。それがこういう舞台で生きてくるのは素晴らしいですね。ちなみに最も流れに乗って競馬をしてたのは当馬との考え。横山典騎手はレース後「負けただけです。この馬は最高の競馬をしてくれました。」とコメントしたように完璧に乗っての結果。そう考えると上位陣とは埋められない差があるのは事実ですね。大崩れなく走れるレース幅を持った馬に変貌を遂げた点を評価しつつ、上のクラスで通用する「もう一段のギアチェンジ力」の部分はまだ足りないという感じですね。
(京都記念2着)
スタートからゴールまで横山典騎手の名人芸光る好騎乗。12.5-10.9-11.2-12.3-12.6-12.4-12.3-12.2-11.6-11.3-11.6のワンペース競馬を内でじっと我慢。みなが動いた3コーナーでも一切、手綱は動かず。ムチを抜いたのは直線に入って少し経ってからでした。レースが動き出した場面で「今、動いたら最後、垂れる」、そう察知したんでしょうね。勝ち馬は別格として、最後はきっちりかわしての2着に騎手の腕を見ました。横山典騎手はほんと分かりやすくて、若駒のうちは絶対無理させないんですよね。ストレスを与えないように乗って嫌気が差したら、そっとやめる。それが時として「後方ポツン」と揶揄されることに繋がるんですが、一方で、馬が出来上がってきたと分かれば競馬を教えていく。マテンロウレオの3走前はその典型例。スッと出して内に入れての抜け出し競馬。あれがあるから、今回もそれが出来る訳で、それをしてこなかったインプレスとの差はここにあると思っています。攻めた結果、最後脚が鈍ったプラダリアと、完璧に立ち回って捕えたマテンロウレオ、能力的には前者の方があると思いますが、こちらは再現性がありますからね。互いの良さが感じることが出来たゴール前の攻防でした。前走の回顧記事でも指摘した通り、大箱コース、こちらの方が合うかなとは思っています。あとは左右問わずの内枠、これが当馬の力を引き出す条件と言えそうです。
アフリカンゴールド(京都記念9着)
好枠を引いて押して行くも全く前に行けずの後方競馬。これが当馬の現状を表していると言えるでしょうね。調教でも動いておらず、昨年のような勢いは皆無。以前より「能力落ち」を指摘していますが、このパターンを繰り返しているうちは厳しいですね。
トップナイフ(日本ダービー14着)
前走同様、スタート後、ともを滑らせての後方競馬。横山典騎手は基本的に出たなりで作戦を考えるタイプなので、スタートのミスと馬の気持ちに沿った結果の位置取りになったと言えるでしょうね。立ち回り派の根性型なので、こういう長く良い脚を問われる展開は不向き。距離を縮めて内枠を引いて、さらに時計勝負にならない展開、このあたりでどうか。
(皐月賞7着)
誰もが先行すると思ったところでスタート失敗からの後方待機。直線ではソールオリエントと並走する場面もありましたが、一気に突き放されて7着。強い、弱いうんぬんではなく、出たなり競馬を余儀なくされてという感じでした。ただ無理やり位置を取りに行って激流に飲まれるパターンだとダメージが残りますからね。馬の気分に合わせた位置からレースを進め、馬場が悪くない外に回して気分よく追いかけた方が良い、それが横山典騎手がスタートミスからのリカバリー策だったように思います。脚質の幅を広げる意味合いやレースを嫌いにさせない乗り方と見れば、決して批判されるものではなく、むしろ、この後に繋がるレースになったと見ます。突き抜ける強さはないですが、上手さで勝負するタイプなので次走以降、しれっと走ってきそうな気はしますね。
ラーグルフ(大阪杯11着)
この馬なりに伸びてはいるんですが、さすがに位置が後ろ過ぎ。直線でも外回しのロス競馬でしたし、もっと工夫をしないと、ですね。ただ、それが出来ないのが大きな課題であり、現状は溜めて外回しが一つの形なんですよね。年明けから別馬かと見違えるほど力を付けて来ているのと、スピードよりもパワー問われる舞台でこそのタイプ。近2走で見せた中山適性とフロックとは言えないラストのギアチェンジ力、今回は追い込み馬には相当厳しい競馬でしたので、気にすることなく狙っていきたい一頭ですね。
(中山記念2着)
大外スタートによるロス競馬。道中はじっと構えて、3コーナーからの大外ぶん回し。並みの馬なら到底足らないパターンでしたが、坂上からの見事なギアチェンジを披露。ヒシイグアスを捕えることはできませんでしたが、価値ある2着となりました。調教の動きが一変したと評判になっていましたが、ほんとそれでしたね。というか、そういうことってあるんだなと。この短い期間の中で、別馬のように成長して見せたのが印象的でした。このパターンはかつてのヒシイグアスと同じで、冬場にググっと成長する馬っているんだと再確認。今回はかなり大味な競馬になりましたが、馬群でも競馬が出来る馬ですからね。私がよく使う「レースの幅」が広がったのは間違いないですし、一段階レベルが上がったと見て良いでしょうね。第2のヒシイグアスになれる可能性は十分あるでしょう。ただあちらはA厩舎というバックボーンがあったので、その分少し割引きたいですね。
ヒシイグアス(大阪杯7着)
スタート後、少し押して位置を取るも、外枠スタートの不利もあってのロス競馬。内から4頭目を終始走らせられる形となりました。ジャックドールが刻んだラップは12.4-10.9-12.2-12.0-11.4-11.7-11.5-11.4-11.4-12.5、ラスト1200mからひたすら11秒台という高速ラップで、しかも、前にいないと厳しい展開。それなりについて行きましたが、「さあ、ここから!」というところで反応が薄く失速。パドック派は「ギリギリの調整」との指摘でしたが、さすがに前走からの-18㎏が堪えた感はありましたね。阪神遠征は3度目の堀厩舎の管理馬。百戦錬磨のA厩舎でも、こうなってしまうのが競馬の難しさですね。先々週とは一変した高速馬場でのスピード勝負、そこに調整ミスが加わって…敗因をそこに求めるのが自然でしょうね。スピード勝負となる天皇賞秋で好走できるかと言われると難しそうなので、宝塚記念を経由しての海外挑戦、このあたりが良いでしょうね。
(中山記念1着)
宝塚記念からのぶっつけ参戦で変わらぬハイパフォーマンスを披露。スタートからゴールまでほぼ完璧に立ち回っての1着。グランプリ好走は伊達ではなかったですね。それにしても、ここまでのパフォーマンスを長期休み明け初戦で出せるとは…。前走後、熱中症で相当なダメージを背負ったそうで話によると命の危険まであったとのこと。そこからの見事なカムバックもそうですが、調教過程からはうかがい知れなかった部分、それを実践で発揮してくるのは一流の証明ですね。ギアチェンジ力に関しては当馬とシュネルマイスターが抜けていると思っていましたが、どちらも本調子には至ってないと見てしまい、それが上の印を打てなかった理由でした。ただ、そういうのを一切感じさせないパフォーマンスを引き出すあたり、やっぱり上位厩舎の腕だなと。今後ですが、少しタフな条件で輝く馬だと思うので、分かりやすいスピード決着ではなく、立ち回り力や総合力の問われる舞台。そこで再び、ですね。
プログノーシス(金鯱賞1着)
未完の大器が見事な末脚で初重賞勝利を挙げる、一見するとそのように見えた勝利ですが、そこには当馬の魅力と課題がよく表れていた、そのように見ています。まず一つ目は「スタートのヨレ」。川田騎手も「スタートが上手い馬ではない」と言及しているように、あのふわっと出る感じは相変わらず。少頭数の大外枠だったので、そこまで影響はなかったですが、これが多頭数の内枠だったらと思うとやっぱり気になりますね。次いで「1角の入り」。川田騎手曰く「スイッチが入って終始力みっぱなしだった」とのことですが、逆にあそこで位置が取れたのは大きくて、前走のような感じなら差し切れなかったでしょう。ちなみにレースラップは12.7-10.9-12.7-12.5-12.1-12.2-12.1-11.2-11.6-11.8、前半36.3秒、後半34.6秒、前半1000m通過は60.9秒、重賞とは思えないスローの展開で、当馬は4角9番手、先頭とは約6~7馬身差。分かりやすいラスト3ハロンのヨーイドン競馬になったことで、唯一上がり33秒台を繰り出した当馬の脚力が光りましたが、鮮やかに勝ち切った裏には多くの課題もあったと見て良いでしょう。陣営は明らかにアートハウスとの使い分けで、金鯱賞を選び、賞金獲得というより勝利を命題として臨んでいました。そのあたりの戦略と同コース組という馬自身のメリット、さらに少頭数の外枠もプラスになったのは間違いないです。現役屈指のダイナミックな走法の持ち主であると同時に、決してツボは広くない、そこは抑えておきたいですね。常にポテンシャルと適性を計りにかけて考えるべき馬と言えるでしょう。
イズジョーノキセキ(クイーンS5着)
やや前掛りになっての好位差し競馬で、4角で大外に回した馬はノーチャンスだったレース。岩田康騎手は何とか進路を探りながら3~4コーナーを回していましたが、スムーズに捌けず掲示板止まり。完全に脚を余した格好となりました。能力が足りていたのは間違いなく、また斤量57㎏を思えば「やはり力はあった」と思わせる敗戦。ゆえに「スムーズに回れていれば…」でしたが、そうなってしまうのは不器用馬の宿命ですね。誰が見ても、脚を余してるのは明らかなので、次走以降、人気しそうですが、そこまで被らなければ買いたいですね。「次走以降の注目馬」に挙げておきます。
(阪神牝馬S10着)
一気の距離短縮のマイル戦で位置を取りに行くも、最後はバタバタ。直線では岩田康騎手がルージュスティリアを塞ぎに行って、川田騎手の怒りを買ってタックルされていましたが、そこから気持ちがプツっと切れてしまってズルズル後退はいただけなかったですね。岩田康騎手曰く「調教の時から活気がなかった」とのことですが、それならまた違った乗り方があったようには感じました。阪神巧者なのは過去の実績からも分かるのですが、ギリギリまで脚を溜めての差し、追い込みタイプ。そこに活路を見出す感じでしょうね。マイルは短い気がします。
ユニコーンライオン(京都記念7着)
スタート後、坂井騎手は同厩舎のキングオブドラゴンを押しやるほど攻めの姿勢でハナを主張。ただ、あの行き脚は良いときのそれではなかったですね。かなり押してましたし、あの入りを見た時に「厳しい戦いになる」と感じました。そこに加えて外からエフフォーリアのプレッシャー。レースラップは12.5-10.9-11.2-12.3-12.6-12.4-12.3-12.2-11.6-11.3-11.6、前半3ハロン34.6秒、後半34.5秒、1000m通過59.5秒と、開幕馬場とはいえ、これはきつかったですね。他馬のプレッシャーをもろに受けた2、3ハロン目の10.9‐11.2秒はまさにそれを表した数字。そこからよどみなく流れで、息を入れる暇もなくのラスト3ハロン。今度はプラダリア、マイネルファンロンに外からガンガン来られて、相当に厳しい競馬になりました。それでも大崩れなくのゴール。ドウデュースは別格として、2着馬とは0.6秒差ですからね。これはむしろ評価したいです。斤量を苦にするタイプではなく、状態さえ良ければかなりしぶとい脚を使えるのが当馬の魅力。スタートからの行き脚でそれを感じ取れる分かりやすさもあって、その点に関しては今回はいまいちに見えましたということ。あとは人気薄でこそ。ジャパンカップ惨敗後の割に、今回、調教が動いたせいもあって、バレてましたからね。この後、謎の惨敗をして人気を落としてのノーマーク粘り込み競馬、ここが買い時でしょう。
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