2013年12月19日、日本のビジネス界および一般社会に壊滅的な衝撃を与える凶悪事件が発生した。全国規模で展開する大手飲食チェーン「餃子の王将」を運営する株式会社王将フードサービスの当時の代表取締役社長、大東隆行氏(当時72歳)が、京都市山科区に位置する本社前において何者かに銃撃され、絶命したのである1。上場企業の現役トップが白昼堂々、しかも極めてプロフェッショナルな手口によって暗殺されるという事態は、治安の良さを標榜する現代日本において極めて特異な事象であり、企業ガバナンスの暗部と反社会的勢力の脅威が物理的暴力として顕在化した象徴的な事件となった。